
コロナの影響を受けた中小企業の資金繰りを支援する「ゼロゼロ融資」の利払が本格化していますね。
コロナ禍で思うように経営ができない中、ゼロゼロ融資に助けられた社長様もたくさんいらっしゃると思います。
しかしながら、最近は「ゼロゼロ融資の返済が不安だ」というご相談がグンと増えています。
中小企業経営者へのアンケート結果でも、ゼロゼロ融資の返済に対して不安を抱える経営者は7割を超えています。
そこで、本記事では、融資が返済できない不安から抜けだす方法をまとめてみました。
この記事を書いている私は、企業信用調査会社で延べ7,000社以上を調査した元・調査員です。
融資の返済に問題ない会社、逆に、苦しんでいる会社をたくさん見てきた経験をもとに、この記事を書いています。
3分ほどで読める記事です。
ぜひ最後までお読みいただき、返済の不安から抜け出してくださいね。
この記事を書いている私のこと
佐藤絵梨子/会社信用ドットコム代表
世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。同社退職後、大手企業との取引実現から銀行融資や補助金獲得まで支援するサービスを展開中。
*経済産業省が認定する経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411)です。
融資を返済できないと不安になるワケ
いつも融資の返済が不安なみなさまに質問です。
なぜ不安なのでしょうか?
不安になる理由を考えたことはありますか?
ズバリ、融資の返済ができないと不安になるのは、
自社の返済能力を把握していないから
です。
”決められた条件で返していける”とわかっていれば、不安はなくなりますよね?

こんなふうに思った社長様、それは大間違いです。
次のパートでご紹介する方法を実行すれば、将来の返済イメージがつかめます。

融資を返済できない不安への対処法
1つ前のパートでは、返済できない不安から抜け出すには、自社の返済能力を把握しておくことが大事とお伝えしました。
そして、その返済能力を把握するには、資金繰りのシミュレーションが効果的です。
Excelなどで自力で作成すると良いのですが、そんなことを言うとと、おそらく大半の方が「難しい」と諦めるのではないかと。
ですので、出来るだけ簡単に資金繰りを把握しておきたい方のために、簡単に資金繰りをシュミレーションできるサイトをご紹介します。
中小企業基盤整備機構(注1)が運営している『運転資金の見込管理システム』。向こう6ヶ月ほどの資金繰りを簡単にシミューレーションできます。
*注1:中小企業を支援する経産省傘下の機関です。
下記の項目を入れると、次のような表が出来上がります。
- 今後の売上・仕入れの予定金額
- 来月支払予定の経費
- 売上方法の割合・現金入金までの月数
- 仕入方法の割合・現金支払までの月数
- 月末の現金残高見込み
※数値はわたしが記事での紹介用にささっと入れたものです。
どこで資金繰りが危なくなるか一目でわかりますね。上手く活用しましょう。
最後に、資金繰りシミュレーションをするメリットもまとめておきますね。
︎資金繰りシミュレーションのメリット
- 返済資金が足りるか・不足するかイメージできる
- 前もって不足しそうな場合の対処策を考えることができる
返済のためのお金が足りるのか・不足するのかがわかっていれば、不足する前に対処することもできるます。

【要注意】すぐにリスケが必要なケース
どう考えても返済のためのお金が不足する場合や、すでに返済ができなくなっている場合は、すぐに対処しなければなりません。
こちらの対処法は別記事を作成中ですが、どうすれば良いかわからない方、すぐに対策が必要な方は、お一人で悩まず、すぐにご相談ください。
-
お問い合わせ
会社信用ドットコムへのお問い合わせページです。
続きを見る
不安が消えないなら専門家に相談を

お一人で悩まず、専門家にご相談することも検討してみてください。
先ほどご紹介したシミュレーションよりも、より高度で長期的なシミュレーションをしてくれたり、返済のためのサポートを受けることもできますよ。
誰に相談したら良いかわからない方は、下記を参考にしてくださいね。
国の経営相談窓口に相談する
コロナ絡みで返済に不安を感じているのであれば、このような国の相談窓口もあります。上手く活用しましょう。
土日祝日も相談を受け付けています。
認定支援機関に相談する
「認定経営革新等支援機関(認定支援機関)」に相談するのも良いと思います。
認定支援機関とは
経営革新等支援機関(認定支援機関)は、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上ある者として、経済産業省から認定を受けた中小企業支援者です。商工会や商工会議所、金融機関、税理士、公認会計士、弁護士、民間コンサルタントなどが認定されています。認定支援機関にはそれぞれ得意分野があります。自社の悩み・課題の解決に最適な支援機関を見極めて、相談しましょう。
高度な資金繰りのシミュレーションや、将来の事業構想を考えるサポートもしてくれます。
それぞれの事業者で得意分野があるので、会社の良き相談相手として活用しましょう。
「認定支援機関にできること」や「認定支援機関の選び方」はこちらの記事でも解説しています。必要であればお読みください。
-
自社にピッタリな認定支援機関の選び方【失敗しないコツ教えます】
自社にピッタリな認定支援機関の選び方を知りたい方向けの記事。現役の認定支援機関であり、他の複数の認定支援機関ともお仕事をした経験もある筆者が解説します。
続きを見る
早期経営改善計画に挑戦する
「資金繰り悪化を予防したい」
「資金繰りを安定させながら、収益力を改善したい」
「しっかり将来設計をしたい」
このような想いが強い社長様は、早期経営改善計画をつくってみるのも良いでしょう。
1つ前のパートでご紹介した「認定支援機関」に相談しながら作成することができます。
「早期経営改善計画」の効果やメリットをサクッとご紹介します。参考まで。
「早期経営改善計画」の効果
- 早期経営改善計画であらためて経営を見直すことで、資金繰りが悪化し、経営に支障が出ることを予防できる
- 早期経営改善計画を銀行に提出すれば、銀行も貴社の経営状況が把握できるので、良い関係を構築できる
認定支援機関のサポートを受けて早期経営改善計画を策定する場合は、計画策定費用の2/3が補助されます。
1/3の自己負担で専門家の高度な経営サポートを受けられますので、うまく活用しましょう。
借入返済と企業評価のはなし
わたしは企業の信用調査会社で調査員として10年以上勤務し、延べ7,000社以上の会社の評価報告書を作成してきました。
元・調査員として言えることは、
資金繰りの良し悪しは企業評価に大きく影響する
ということ。これは間違いありません。
お金は会社の血液。企業存続の生命線。銀行や取引先などから「この会社は大丈夫かな」という目で見られるときに、大注目されています。
資金繰りが危ういとか、資金繰りに無頓着だとか、資金繰りを改善しようとしない会社は「要注意」だと思われてしまいます。

返済不安をなくし銀行の信用を勝ち取る
スムーズに融資を返済した実績があれば、銀行は「きちんと返済してくれる良い会社だ」「また融資をしたい」と思います。
会社の信用度もグンと高まって、銀行から融資をしてもらいやすくなりますよ。
「返済が不安だ」と言い続けるのではなく、自社の資金繰りを把握して、必要なら早く対策を取る。問題がなければ、ドンと構えて、しっかりと返済を進めていきましょう。
みなさまが返済の不安から抜け出し、会社がますます良くなっていくことを願っています。
本日の記事はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
審査の突破で資金を獲得するプログラム
▶︎このようなお悩みはありませんか?
- いつも審査に落ちてしまう
- 補助金で不採択になった
- 思うように融資をしてもらえない
- 国の節税制度で認められたい
国や銀行の審査を突破するには、彼らが会社を見るポイントを見極め、貴社の見せ方を工夫することが必要です。
審査を突破して売上・資金を思うように勝ち取り、事業成長の可能性を高めましょう!
ただいま初回無料相談を受付中です。
すべてに代表の佐藤が対応させていただきます。
本気の社長様からのご相談を心よりお待ちしております。