元・調査員が教える!信用調査の真実

東京商工リサーチや帝国データバンクは怪しい?元調査員が教える!信用調査会社との賢い付き合い方

2025年5月22日

東京商工リサーチや帝国データバンクは怪しい?元調査員が教える!信用調査会社との賢い付き合い方|会社信用ドットコム
TSRやTDBって怪しい!何してる会社なの?

そんな疑問を解消します。

信用調査会社って、正直よくわからない存在ですよね。

何をしている会社なのか、なぜ自分の会社に関わってくるのか...。

「調査にお邪魔したい」なんて電話がかかってきたり、調査票が届いたり、他の経営者から話を聞いたり...。

きっかけは様々でも、「一体何なんだ」と思っている方も多いのではないでしょうか。

この記事を書いている私は、企業信用調査会社(株)東京商工リサーチで個人事業主から売上1兆円企業まで、10年間で延べ7,000社以上を調査した元調査員です。

現役時代から今まで、「信用調査って何なの?」「怪しい!」「探偵?何探ってるの?」そんな声を数え切れないほど聞いてきた私が、信用調査会社の本当の姿をお伝えします。

信用調査会社が「なぜ存在するのか」「どんな役割を果たしているのか」がわかれば、きっと見方が変わるはずですよ。

いつか信用調査会社と関わることになった時、どう対応するか、最適な対応をすることもできるようになるでしょう。

業界の内側にいたからこそお伝えできる、リアルな話です。

ぜひ最後までお読みくださいね。

この記事を書いている私のプロフィール

佐藤絵梨子(さとうえりこ)
会社信用ドットコム代表・会社信用クリエイター

世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。2017年同社を退職。現在は大手企業との取引実現から銀行融資・補助金獲得まで支援するサービスを展開。小さな企業の救世主として期待されている。

*経済産業省認定 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411

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<メディア掲載情報>

SMBCグループの経営層向け会報誌『SMBCマネジメントプラス』2024年12月号
日本実業出版社『企業実務』2024年12月号 など

会社信用ドットコムメディア情報

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結論:信用調査会社は怪しいのか?

結論:信用調査会社は怪しいのか?|会社信用ドットコム

実際に働いていた者からすると、なんとも切ないのですが、

「信用調査会社って…、会社の知られたくない情報を暴くみたいな、そういう感じでしょ?」

「情報を売って儲けてる会社でしょ?」

「昨今絶大な影響力を持つ某週刊誌の会社版!」

そんなイメージをお持ちの方もいらっしゃるようです。

まず最初に結論をお伝えします。

結論:東京商工リサーチ(TSR)や帝国データバンク(TDB)は怪しくありません。

実際に信用調査会社で働いていた私が断言します。

では、なぜそう言えるのか。順に解説しますね。

 

東京商工リサーチや帝国データバンクとは?

東京商工リサーチや帝国データバンクとは?|会社信用ドットコム

さて、この記事を読んでいただいているみなさまは、東京商工リサーチや帝国データバンクが何をしている会社なのか、よく知らないのではないでしょうか。

よく知らないと、怪しく感じてしまいますよね。

ここでサクッと解説します(※1分で読めます)

東京商工リサーチ・帝国データバンクとは?

すでに何度も登場している言葉ですが、東京商工リサーチや帝国データバンクは「信用調査会社」です。

この「信用調査会社」が何なのかよくわからない方もいらっしゃると思うのですが、

信用調査というのは、言葉の通り「会社の信用」を調べること。

そして、この信用調査を専門に行っているのが信用調査会社です。

(株)東京商工リサーチや(株)帝国データバンクは国内で「二大信用調査会社」と言われる有名どころ。

実は、意外と歴史が古く、どちらも創業は明治時代。120~130年ほどの歴史があります。

(株)東京商工リサーチ

創業:1892(明治25年)8月
設立:1933(昭和8年)5月

*出典:(株)東京商工リサーチ ホームページ会社概要より抜粋

(株)帝国データバンク

創業:1900(明治33)年3月
設立:1987(昭和62)年7月

*出典:(株)帝国データバンク ホームページ会社概要より抜粋

信用調査は、昔から必要とされてきたんですね。

でも、これだけでは「何で必要とされているのか」イマイチよくわからないと思います。

そんな方のために、次のパートでさらに詳しく解説します。
佐藤絵梨子

 

東京商工リサーチや帝国データバンクの”魂”の役割

東京商工リサーチや帝国データバンクの”魂”の役割|会社信用ドットコム

そもそも、なぜ信用調査会社はせっせと会社を調べているのでしょうか。

なぜ会社を調べる信用調査会社が必要とされているのでしょうか。

そう思いますよね。

ここで1つみなさまに質問です。

企業間で取引をする時、こんな不安はありませんか?

「新規で取引をするけど、いい会社かな」

「ちゃんと代金を払ってくれる会社かな」

「実は業績が悪くて倒産したりしないかな」

「指示や納期を守ってくれる会社かな」

こんな時、自分で相手企業を知ろうとしても、なかなか難しいですよね。

実は、信用調査会社の調査は、まさにそんな時に使われています。

つまり、

取引先に対する不安を解消する。調べることで安心・安全な取引を実現する。それによって末長く会社が続いていく未来を支える。

これが信用調査会社の役割です。

粉飾企業や詐欺会社を見抜くような、闇を暴くような面ばかりが注目されがちですよね。

でも、彼らの活動の”根っこ”にあるのは「取引の不安を解消し、安心・安全な取引を実現することで、末長く会社が続く未来を支える」という使命なんです。

信用調査会社が怪しいイメージ、ちょっと変わってきました!

 

要注意!実は本当に怪しい調査会社がある

要注意!実は本当に怪しい調査会社がある|会社信用ドットコム

ここまで、東京商工リサーチや帝国データバンクは怪しくないとお伝えした来ましたが、1つだけ注意点があります。

実は、「信用調査会社」を名乗る会社の中には、信用調査を装った詐欺的な営業を行う本当に”怪しい”業者も存在します。

「取引先からの調査だ」と言って訪問してきたので、正式な調査かと思ったら、実際には強引な営業だった。しかも、そのサービスを導入しないと、会社の評価が下がるような印象を与える言い方をされ、買うまでなかなか帰ってくれなかった。

企業データを収集し、不正な目的で利用しようとする業者も存在しています。

不審な電話がかかってきたり、聞き慣れない名前の調査会社から連絡があった場合は、ホームページや口コミを確認するなどして、十分に注意してください。

 

あなたの会社が信用調査会社と関わる場面

あなたの会社が信用調査会社と関わる場面|会社信用ドットコム

では、あなたの会社は信用調査会社とどんな場面で関わることになるのでしょうか?

2つのケースをご紹介します。

 

信用調査会社が調査に来る

関わる場面の1つ目は、信用調査会社が調査に来るケースです。

きっと、このパターンで信用調査会社と関わる方が多いはずです。

東京商工リサーチや帝国データバンクから「調査にお邪魔したい」と電話が来たり、調査票が届いたり。

「この会社と取引して大丈夫か」

そんなふうにあなたの会社を調べたがっている会社があり、その会社が調査会社に依頼をすると、調査会社があなたの会社を調べに来るのですね。

調査に来る理由を詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

◆元・調査員が教える!信用調査が入る理由【あなたの会社が狙われるワケ】

詳しくはこちら
元・調査員が教える!信用調査が入る理由【あなたの会社が狙われるワケ】|会社信用ドットコム
元・調査員が教える!信用調査が入る理由【あなたの会社が狙われるワケ】

企業信用調査(株)東京商工リサーチの元調査員が解説!東京商工リサーチや帝国データバンクから「なぜ信用調査が入るの?」「調査依頼がくるのはどうして?」という疑問にお答えします。延べ7,000社以上の調査経験から導き出した『絶対に知っておきたい調査依頼の裏側』『調査の賢い対応方法』『信用調査を取引チャンスに変えるコツ』もご紹介します。

続きを見る

信用調査を受けるべき?「拒否」してもいい?悩んだ時は以下の記事をどうぞ。

詳しくはこちら
元調査員が教える!信用調査は拒否すると怖い?拒否のデメリット完全攻略法|会社信用ドットコム
元調査員が教える!信用調査は拒否すると怖い?拒否のデメリット完全攻略法

東京商工リサーチや帝国データバンクなどの調査を拒否すると何か起こるかを徹底検証した記事。10年間で延べ7,000社以上の調査経験から導き出した「拒否する?受ける?の判断」「評点低下の回避策」など、具体的な対策も紹介。「怪しくない?」というよくある疑問も解決する内容です。

続きを見る

◆元調査員が教える!信用調査は怪しい?拒否すると怖い?拒否のデメリット完全攻略法

 

与信管理で信用調査を依頼する

関わる場面の2つ目は、与信管理で調査を依頼する場合です。

用語解説:与信管理とは

取引先と安心・安全に取引をするための仕組み。 「この会社と取引して本当に大丈夫か?」を見極め、さまざまなリスクを事前に把握・管理すること。

これまで取引がない会社と取引する時や、すでに取引がある会社との取引を増やす場合など、相手が潰れたり、支払いや納品が遅れたりしないか、悪い評判がないか、事前に内情を知っておきたいですよね。

ただ自社で調べるのはなかなか難しい。

そんな時に調査会社に依頼をして調べてもらったり、情報を教えてもらう。そんな関わり方も出てくるでしょう。

ちなみに、しっかり取引先管理をしている上場企業や大手企業では、信用調査会社の調査はよく活用されています。

うちも関わることがあるかも!どう対応するかも考えておかなきゃ。

 

【実体験】元調査員が見た信用調査の真実

【実体験】元調査員が見た信用調査の真実|会社信用ドットコム

仲間内の取引が中心。焦付きや相手の倒産をあまり真剣に考えたことがない―。

もしみなさまがそのような状況なら、これまで信用調査会社をあまり身近に感じることもなかったかもしれません。

何だか「怪しい」と思ってしまうのも無理はないと思います。

実は、信用調査会社から連絡が来て、適当にあしらってしまったことがある。

そんな経営者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

それとは反対に、上場企業や大手企業では、信用調査会社はとても身近な存在です。

上場企業や大手企業は社会的な影響力が強く、株主や消費者、取引先企業への影響や評判をとても気にします。

「代金が回収できない」「約束や期日にルーズ」「問題行動多し」のような会社と取引をしてして、トラブルが起きて、関係者から不信感を持たれるなんてもってのほか!

なので、トラブルを未然に防ぐために取引先を調べる習慣があるからです。

自分たちも相手を調べるし、逆に取引先から調べられることも想定内。信用調査会社から連絡があれば調査も受ける。

こんなふうに、安心安全な取引を求める姿勢や、情報公開の姿勢によって、信用調査会社に対する理解や考え方、対応がだいぶ違うんですね。

大手企業は取引の時、相手をバンバン調べます。

みなさまの会社も、大手の取引先候補になった時に調べられるケースがあるかもしれません。

信用調査会社や取引調査のこと、何も知らずに適当な対応をしていると、取引機会を失ってしまう可能性があります。

私のところには「大手から取引を断られた」「直接取引ではなく代理店経由の取引になってしまった」なんてご相談が日々寄せられます。

お話をうかがってみると、そもそも信用調査会社をよく知らず、調査対応がまずかったことも原因の1つになったのでは…?と思われるケースがよく見られます。

「信用調査会社に情報を出さない企業は、取引先候補から外す」私が信用調査時代にお話ししていた某大手企業の審査部の方の中には、そうおっしゃっていた方もいました。

逆に、みなさまが相手企業を調べたいと思うこともあるでしょう。その時、信用調査会社に情報がない企業をどう思うか。

そこのブログ記事をお読みいただいているみなさまは、「信用調査会社ってなんだか怪しい」「怪しいから対応しなかった」で片づけてしまわず、信用調査会社との最適な関わり方を判断してくださいね。

そして、良い取引関係を構築し、取引先からの信用も勝ち取って、会社をますます成長させていかれることを心から願っています。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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