
そんな疑問にお答えします。
「審査はいいから、早く取引してよー」と思いますよね。
でも、取引したいと思う会社ほど、与信審査があるもの。避けては通れません。
なぜ審査があるのか、なぜ審査を通過できないのか、わからないのはツライはずです。
そこで、本日のブログでは、与信審査に通らない7つの原因と対策をご紹介します。
取引先が与信審査をする理由も解説しました。
やっかいに思える与信審査も、突破できればいいことづくめなんですよ
審査を突破した会社だけが知っているメリットも書きました。
この記事をお読みになると、与信審査の突破に必要なことがわかります。
不安な状態からも抜け出せますよ。
3分ほどで読める記事です。
ぜひ最後までお読みください。
この記事を書いている私のこと
佐藤絵梨子/会社信用クリエイター
世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。同社退職後、大手企業との取引実現から銀行融資や補助金獲得まで支援するサービスを展開中。
*国が認定する経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411)です
取引先が与信審査をする理由
まずは取引先が与信審査をする理由を知っておきましょう。
与信審査は、おもに次の理由で行われます。
与信審査をする主な理由
- 安心して取引できる会社か知りたい
- 悪い会社ではないか確認したい
- 新しく取引口座を開くために確認したい
- 受払や納期を守れるか知りたい
- 倒産の危険がないかチェックしたい
- 事前に調べて取引額や取引量を決めたい
取引する・しないを決めるのは、会社にとって大きな決断です。
当然ながら、どの会社も取引で失敗したくないんです。
なので、「取引をして大丈夫か」を見極めるために、与信審査をするんですね。
信用調査会社に取引先の調査を依頼する会社も多いです。こちらの記事も参考にどうぞ。
▶︎元・調査員が教える!信用調査が入る理由【あなたの会社が狙われるワケ】
取引先の与信審査に通らない7つの原因と対策
取引先の与信審査に通らなかった場合、どのような原因が考えられるのか。原因と対策をご紹介します。
「これに当てはまると取引先が警戒するもの」を7つ厳選しました。
情報が足りない
取引先の与信審査に通らない原因の1つ目は、情報が足りないことです。
情報を出さない会社、少ししか情報を出さない会社がそうですね。
情報は出しているけれど、相手が欲しい情報とズレている場合もあてはまります。
対策は、相手が欲しがる情報を知ること。欲しがっている情報を十分に出すことです
数字が悪い
取引先の与信審査に通らない原因の2つ目は、数字が悪いことです。
売上や利益、借入、現預金の残高など、数字はしっかりチェックされます。
会社の良し悪しは数字だけで決まりません。でも、数字が大事ではないわけではありません。
数字が悪すぎれば、ほかで挽回することも難しくなります。
数字を良くする努力をすることが1番の対策です。対策も長期戦です
もし、数字が悪い理由を説明するチャンスがあるなら、こちらの記事の「数字が悪い時の挽回法」も試す価値ありです。
▶︎決算書を見せたくない取引先への対処法【欲しがる理由・数字が悪い時の挽回法も解説】
約束を守らない
取引先の与信審査に通らない原因の3つ目は、約束を守らないことです。
納期や期限を守らない、要望を無視した商品・サービスを提供するなどです。
そんな会社あるの?と思うかもしれませんね。でも、困っている会社は数知れません。
なので、約束を守らなそうな雰囲気をかもし出す会社は、本当に嫌われます。
とにかく約束を守りましょう。「少しくらいは大丈夫」という甘えは捨ててください
焦付きがある
取引先の与信審査に通らない原因の4つ目は、焦付きがあることです。
焦付き(こげつき)とは
取引先の倒産などでお金(売掛金や受取手形など)が回収できなくなること。“焦付いた”=“回収できなくなった”です。貸し倒れ(かしだおれ)とも言います
焦付きは、業績や財務、資金繰りにも影響してきます。厳しくチェックされますよ。
焦付き1回なら、同情してくれるかもしれません。でも、繰り返せば、”あなたの会社が”取引先や代金回収にだらしないと見なされる危険があります。
もちろん、払わない方が悪いのですが、焦付きはあなたの会社の評価まで下げてしまう怖さがあります。
代金回収に不安のない会社と取引をして、焦付きを発生させないのが1番の対策です。みなさまも取引先のチェックをしてくださいね
取引先や銀行と関係が良くない
取引先の与信審査に通らない原因の5つ目は、取引先や銀行との関係が良くないことです。
取引先や銀行とどんなお付き合いをしているかは、意外とまわりに知られています。
約束を守らなかった、横柄な態度だった、無茶な値引き・要求をする。こんな取引をしていると、業界内でも噂になります。
お付き合いする取引先・銀行を大切にする。対策はこれに尽きます
良くない噂・トラブルがある
取引先の与信審査に通らない原因の6つ目は、良くない噂・トラブルがあることです。
インターネットの書き込みや、人づてに伝わる噂、トラブルの有無もチェックされています。
常日頃の良い言動が1番の対策です。みなさまはきっと大丈夫なはずです
社長に問題がある
取引先の与信審査に通らない原因の7つ目は、社長に問題があることです。
ここまでご紹介した6つに問題がなくても、社長に問題があればすべて台無しです。それほど重要視される項目です。
経営者の能力や人間性もチェックされますね。
例えば、「だらしない」という性格も、約束を守らないとか、経営管理ができていない可能性を見極めるための重要な判断材料です。
「中小企業は経営者で決まる」と言われます。社長のチェックは厳しいですよ。
対策は、社長がチェックされていると心得ること。そして、言動に注意することです
ここまでの7つをまとめます。
取引先の与信審査に通らない7つの原因
- 情報が足りない
- 数字が悪い
- 約束を守らない
- 焦付きがある
- 取引先や銀行との関係が良くない
- 良くない噂・トラブルがある
- 社長に問題がある

与信審査でよくある3つの誤解
つづいて、与信審査でよくある誤解を3つご紹介します。
取引先の与信審査を正しく理解したい方は、チェックしてくだいさい。
誤解①:与信審査は数字がすべて
数字がすべてではありません。
数字は与信を審査する項目の一部です。
数字が悪いから、必ずダメではありません。数字が良くても、審査を突破できるとは限らないです。
「数字さえわかれば、会社の良し悪しがわかる」というのも誤解ですよ。
誤解②:仕入先の与信審査はゆるい
「うちは(相手にとって)仕入先だ」
「うちは代金をもらう側だ」
だから、厳しく審査されるはずがない。そうおっしゃる方がいます。
これは完全な誤解ですよ。
例えば、納期が遅れたり、要望と違う納品物が届いたりしたら、自社の製造やサービス提供が遅れ、経営に大きな影響が出ます。
約束を守ってくれる会社か、誠実な会社か、取引の途中で潰れない会社かなど、厳しくチェックしていますよ。
販売先よりも、仕入先の審査の方が厳しい会社も多いです。審査がゆるいなんて、気を抜いてはいけません。
誤解③:どの会社も審査基準は同じ
取引先の審査基準はどこの会社でも同じではありません。
先ほどご紹介した「取引先の与信審査に通らない7つの原因」の項目も絶対ではないんです。
チェックする項目、どの項目を重視するかなど、審査を行う会社によって異なることが多々あります。
例えば、「うちは競合との違いも審査する」「うちは業績を重視する」「うちは約束を守るかどうかが最優先だ」のようにです。
会社独自の審査ルールに引っかかって、与信審査を通過できないことも十分にありえます。
難易度は高めですが、相手の審査ポイントを見極めることも必要になってきますね。


次のパートでは、与信審査を突破した会社だけが手にするメリットをご紹介します。
与信審査を突破するメリット【明るい未来】
与信審査を突破するメリットは次の4つです。
与信審査を突破するメリット
- 良い会社と取引ができる
- 取引先から大事にされる
- 長く取引ができる
- ライバルが少ない
与信審査を突破するメリットとして、良い会社と取引できるメリットがあります。
取引先をチェックするような会社は、社内体制が整っています。良い会社が多いんです。
あなたの会社は厳しい審査を通過した会社ですから、相手から大事にされます。対応も丁寧ですし、長く取引してもらえますよ。
厳しい審査を突破できる会社は限られますから、ライバルだって少ないです。激しい価格競争からも抜け出せます。
与信審査を突破するのは大変です。でも、突破すれば、すばらしい取引をつかめます。

与信審査は環境で変わる【経験談】
わたしが信用調査会社に入社したのは2007年です。その1年後に、100年に一度の経済危機とも言われるリーマンショックが起きました。
倒産件数は増え、上場企業の倒産は戦後最多を記録。経営不振が心配された大手企業も数知れません。
日本航空が経営破綻した時は、その先の取引先にどれだけの影響が出そうなのか、調査取材でお邪魔する先々で質問責めにされました。
当時は「こんな環境で、うちの取引先は大丈夫でしょうか?」というご相談もたくさん受けました。
「取引先の現状を調査してほしい」というご依頼も急増しました。
そして、リーマンショックの影響も薄れてきた頃、今度は戦後最悪の大震災と言われる東日本大震災が発生します。この当時も、同じようなご相談、ご依頼が急増しました。
社会・経済・政治など、企業を取り巻く環境が大きく変化すると、取引先の審査を見直したり、厳しくする会社が増えるのです
さて、時は変わって現在。
コロナ感染拡大で、たくさんの会社が大きな影響を受けています。コロナのゼロ・ゼロ融資の返済も始まり、経営の苦しさを訴える会社も急増しています。
取引先の審査を厳格化する会社も増えています。
審査する側の不安はピークです。真剣に取引先を審査しています。
これまでより一層気合を入れて、与信審査に臨んでください。
『会社の見せ方』で良い取引をつかむ
与信審査をする会社は、良い会社を取引先として選びます。
選ばれるためには、ふだんから経営状態を良くしておくのは当然ですが、『あなたの会社の情報の見せ方』も考えておきましょう。
どんなに良い会社でも、見せ方を間違えば、良い会社だと相手に伝わりません。与信審査の突破も難しくなります。
- 情報を出すか・出さないか
- どの情報を出すのか
- 会社の状態をどう表現するか
- 数字が悪い時にどう説明するか
- 社長はどう振る舞うのか
このような会社の見せ方ひとつで、相手からの評価は大きく変わります。
会社の良さが正しく伝わるように、いま一度じっくり考えてみてください。
取引先や銀行、補助金の審査を突破できないお悩みをお持ちの方は、ご相談くださいね。
みなさまが与信審査を突破し、素晴らしい極上の取引をつかむこと、応援しています!
本日のブログはここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
審査を突破したい社長様へ
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