元・調査員が教える!信用調査の真実

「信用調査員が質問してくれる」と思っていたら高評点は取れないワケ【元調査員が解説】

2026年4月5日

「信用調査員が質問してくれる」と思っていたら高評点は取れないワケ【元調査員が解説】|会社信用ドットコム
社長
信用調査では、必要なことは調査員が質問してくれますよね?それに答えればいいですよね?

あなたはそう思っていませんか?

私のもとには、たくさんの経営者の方が信用調査のご相談に来られます。

そのとき私はよく、

「御社の場合、ここが高評価獲得のポイントになるので、しっかり伝えた方がいいです」

というお話をします。

すると、

「それは調査員が聞いてくれますよね?それに答えれば大丈夫ですよね」

とおっしゃる社長がいるのです。

果たして、調査員はすべてを懇切丁寧に聞いてくれるのでしょうか?

結論から先にお伝えすると、答えはNOです。

調査員は、すべて丁寧に聞いてくれるとは限りません。

「会社を評価するんだから、全部しっかり聞かなきゃダメでしょ!」

そう思った皆さま。

あなたは信用調査を誤解しています。

さらに、

「何だかあまり質問されなかった」

「これは聞かれる思ったのに聞かれなかった」

「信用調査ってたいしたこと聞かないんだな」

信用調査の面談を終えて、このように思ったことがあるのなら、

それは信用調査の大きな沼にはまってしまった可能性があります。

そのままにしていると、

会社の実態よりも低く評価されたり、

取引先との関係にも影響したりと、

大ダメージになりかねません。

どういうことなのか。

気になった方は、ぜひこの記事を最後までお読みください。

元調査員の経験をもとに、「聞かれない」裏側で起こっている真実を解説します。

この記事を書いている私のプロフィール

佐藤絵梨子(さとうえりこ)
会社信用ドットコム代表・会社信用クリエイター

世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。2017年同社を退職。現在は大手企業との取引実現から銀行融資・補助金獲得まで支援するサービスを展開。小さな企業の救世主として期待されている。

*経済産業省認定 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411

詳しいプロフィールはこちら

<メディア掲載情報>

■SMBCグループの経営層向け会報誌『SMBCマネジメントプラス
「危険な取引先・優良な取引先がわかる 決算数字と信用調査の活用法」

■日本実業出版社『企業実務』
「元調査員が教える!信用調査会社の上手な使い方」
「信用調査会社に会社を高く評価してもらうコツ」 

■東洋経済オンライン 2026年1月
「経営者の言動」も大きなポイントに…元調査員が明かす
【信用調査会社の評価】を上げる4つのコツ

(※Yahooニュースでも掲載) など

メディア掲載情報|会社信用ドットコム

※メディア情報一覧はこちら

信用調査員は「会社のありのままの姿」を評価する

信用調査員は「会社のありのままの姿」を評価する|会社信用ドットコム

もし、皆さまが信用調査で高評価を取りたいとお考えなら、調査員は丁寧に質問してくれると思わない方がいいです。

彼らは、あなたの会社の“ありのままの姿”を見て、評価するからです。

上手く答えられない。ズレた回答をする。それなら、それをあなたの会社の”本来の姿”として評価します。

ある程度質問をして、ずっとその状態が続くなら、「本当の姿はわかった」と、質問を切り上げられてしまうことがあります。

採用面接をイメージしてみると、わかりやすいかもしれません。

応募者がうまく答えられなかったり、具体的な回答をしなかったり、話がズレている時に、その応募者が答えられるまで懇切丁寧に、質問を変えて何度も聞きますか?

「この人はうまく答えられないのだな」

「具体的な答えがないのだな」

「話がズレる人なのだな」

このように、応募者とある程度話した時点で、社長であるあなたの中では、その方に対する評価はおおむね固まりますよね?

「この方はそういう方なのだ」とある程度のところで納得して、質問を切り上げてしまわないでしょうか。

懇切丁寧に質問をして、応募者が答えられたとしても、それは社長であるあなたの過剰なサポートで引き出された姿。

その応募者の本来の姿とは言えず、過剰評価になりかねません。

信用調査でも同じことが起こりえるのです。

 

「もう聞かなくていい」と思われやすい社長の特徴

「これ以上聞く必要はない」と思われやすい社長の特徴|会社信用ドットコム

では、どのような社長が、「これ以上聞く必要はない」と思われてしまいがちなのか。よく見られる特徴をお伝えします。

私は延べ7,000社以上を取材して、たくさんの経営者の方からお話を伺ったのでよくわかるのですが、実は以下の特徴に当てはまる方はとても多いです。

調査を切り上げられないように、十分注意してください。

 

質問と答えがズレている

1つ目の特徴は、質問と答えがズレていることです。

例えば、事業内容を聞かれたのに、会社設立までの道のりや、社長のこだわり、経営理念ばかり話してしまい、肝心の事業内容の説明がない。

調査員が質問を変えて聞いてくれても、どうしても話がズレていってしまう。いつまでたっても質問にドンピシャな回答ができない。

私も調査員時代、経営者の方とお話をしていて、「聞いたのはその話ではないのですが…」と思うことがよくありました。

話したいことや強いこだわり、思い込みがあると、話はズレやすいです。そして、調査員に「この社長には、もうこれ以上聞いても無駄だ」と思われてしまう。

ご自身では「たくさん話したし、さぞ調査に役立っただろう」と思っても、実は話がズレていて、全く評価されないことすらあります。

 

あいまいな回答ばかりしてしまう

2つ目の特徴は、あいまいな回答ばかりしてしまうことです。

例えば、「多分~~じゃないかな」「~~だと思います」のように答えてしまう方は要注意。

その回答が本当なのか、正しいのかわからないので、調査員も判断に困ってしまいます。高評価もつけられません。

他にも、例えば取引先の話では、相手の正式な社名が答えられなかったり、取引開始時期や年間取引額、今後の取引の見込み(増える/減る/どれくらい?など)をはっきり答えられない方が多いです。

取引額や決算数値のように、すでに確定している数字があいまいな場合も、調査員に不信感を抱かせ、「何を聞いてもあいまいだし、これ以上聞いても無駄だ」と思われてしまう可能性は高まります。

将来の見込みや計画を答えられないのも、良くないです。ご自身の会社のことなのに、よくわかっていない、何の計画もないようなあいまいな回答をされると、経営者としての能力も疑われてしまいます。

「先のことなんてわからないよ」とおっしゃる社長には、私も何度お目にかかったかわかりません。実際そうだとしても、調査の場でその発言は避けたいところです。

 

非公開が多い

3つ目の特徴は、非公開事項が多いことです。

これは言わずもがなですね。「あれは言えない」「これは言えない」が多すぎると、調査員も「これ以上聞いても答えないだろう」と深くは聞かなくなってしまいます。

答えられないことが多い会社。ということで評価も固まってしまうでしょう。

もちろん、取引先との関係で守秘義務がある情報まで無理に答える必要はありません。そう伝えれば、調査員も理解してくれます。

でも、そのようなら情報でもないのに非公開が多いと、「社長が把握していないのでは?」「何か隠している?」という不信感の中で評価が固まり、深掘りしてくれなくなってしまう可能性があります。十分注意してください。

 

最小限のことしか答えない

4つ目の特徴は、最小限のことしか答えないことです。

たとえば、「このお取引先とはいつ頃からお取引を始められたのですか?どんなお取引をしていますか?」と聞かれて、「令和3年。商品Aを販売してる」のように、最小限の回答しかしていない社長は要注意です。

実は同じ質問をされた時に、

「令和3年からだよ。向こうがHP見て声をかけてくれて取引が始まったんだよね。商品Aを販売してるんだけど、毎年取引してくれてて、ちょっとずつ取引量が増えてるかな。向こうの営業担当もよくうちに顔出してくれるんだよね」と答える社長もいます。

どちらがより高評価になるかは、一目瞭然ではないでしょうか。

ずっと前者のような”最小限”の回答ばかりしていると、調査員からは「聞いても詳しくは教えてくれない」と思われ、ある程度のところで質問を切り上げられてしまう可能性があります。

一方で後者はどんどん話が深まり、評価も上がっていくことでしょう。

信用調査では、相手からの信頼を勝ち取ることが評価アップにつながります。不用意に答えないことが推奨される税務調査とは違うのです。黙っていたら、信頼や高評価は勝ち取れません。

質問に「はい/いいえ」でしか答えないという方もいますが、私はお勧めしません。

 

たくさん話しすぎる

5つ目の特徴は、たくさん話しすぎることです。

「非公開や、最小限しか話さないのがダメなら、たくさん話したらいいのでは?」

と思った皆さま。実はそれが良いとは限らないのです。

調査員に「すでに十分な情報が揃った」と思われてしまうと、深く質問されないことがあるからです。

その時点で評価が固まってしまうので、まだ伝えていないプラス材料があったとしても、それが評価に反映されないまま終わってしまう可能性があるのですね。

まだ伝えるべきことがあるなら、聞かれなくてもこちらから伝える。その一歩が大切になります。

どれだけ話すか塩梅が難しいですが、必要なことは遠慮せず、自分の方から的確に伝えるようにしてください。

 

【大盲点】聞かれない=「伝えなくていい」ではない

調査員も怠慢で聞かないのではありません。

1つ前のパートでご紹介したような5つの特徴に当てはまると、「これだけ聞けばもう十分だろう」と、自分の中で納得してしまうことがあるのです。

そして、あなたの会社の評価を確定して、それ以上深く聞かないことがあります。

でも、調査員が聞いてこなかったからといって、それ以上情報を”伝えなくていい”わけではありません。

さらに情報を伝えることで、マイナスの評価がプラスに変わることもあります。より一層評価が良くなることだってあります。

「これは伝えるべき」というポイントがあるのなら、聞かれなくてもご自分から伝えてください。

「調査員からあまり質問されないな」と感じたら、そのままにしてはダメです。

それは彼らの中で「評価が固まってしまった」「もう十分だと思われてしまった」サインだと捉えて、みずから進んで伝えてください。

調査員に評価を委ねるのではなく、ご自分で評価を引き上げる意識を持って動く。これが高評価を勝ち取るためのポイントです。

あなたの方から「そんな情報もあったのか」と調査員に気づかせるのです。

私は10年間で延べ7,000社以上を調査し、たくさんの経営者の方とお話をしてきましたが、高評点を勝ち取る社長はこれが自然とできていました。

この記事に辿りついた皆さまは、会社の評価を大切にし、高めるための行動を起こせる方だと思います。

ぜひ、「すべて質問してもらえる」と思うのではなく、足りないと感じたら、ご自身の方から伝え、評価を高めたいってください。

もちろん、ただ伝えればいいというわけではなく、質問とズレたことを話していないか、あいまいなことを言っていないか、調査員が知りたいことに答えられているかの確認もお忘れなく。

皆さまが信用調査で高評価を獲得し、良い取引を勝ち取っていく未来を心から応援しております。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

会社信用ドットコム代表 佐藤絵梨子

 

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