このような疑問を解消します。
私は、企業信用調査会社(株)東京商工リサーチ(株)東京商工リサーチの元・調査員です。延べ7,000社以上の調査実績があります。
「こんなに長く続けているなんてすごい!」と感心してしまう企業も多かったのですが、驚いたことに、多くの社長が、自社の長い業歴が持つ価値を十分に理解していないのです。
それを見て「もったいない!」と思いました。
そこで本日は、業歴の価値と、業歴を活かして企業評価を高める方法についてお伝えします。
業歴が長いことが当たり前になっていると、その価値を見逃しがちです。
ですが、実はこれが大きな信頼を獲得するのです!
「創業30年以上」の企業が持つ強みを最大限に活かすためのポイントも重点解説しました。
「取引先や金融機関、信用調査会社がなぜ業歴を高く評価するのか」
その理由をしっかり押さえ、戦略的にアピールする方法をご紹介しています。
ぜひ最後までお読みください。
この記事を書いている私のこと
佐藤絵梨子(さとうえりこ)
会社信用ドットコム代表・会社信用クリエイター
世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。2017年同社を退職。現在は大手企業との取引実現から銀行融資・補助金獲得まで支援するサービスを展開。小さな企業の救世主として期待されている。
*経済産業省認定 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411)
業歴30年が生む信頼感
「会社は何年続くと業歴が長いの?」
という質問に対して、私はいつも「30年」と答えています。
コマーシャルやニュースで取り上げられるような、創業100年以上の有名企業と比べると、30年という数字がそれほど大したことではないと感じるかもしれません。
ですが、30年続いていること自体が非常に価値あることです。
私が調査員をしていた東京商工リサーチでも、業歴30年以上の会社を「老舗」と定義しています。
中小企業庁のデータによれば、創業から30年で約半数の企業が市場から撤退しています。
つまり、30年間事業を継続することは簡単ではないんです。
大手企業の審査担当者も「30年続いている会社は安心感がある」と言いますよ。そして、高く評価することが多いです。
時を重ねて輝く企業の信用力
企業の業歴は、会社の実績と信頼の歴史を示すものです。
景気の波や市場の変化を乗り越えて、事業を続けてきた証です。
創業30年以上の企業は、その間にたくさんの経験と知識、実績を積み重ねています。経営者の手腕や会社の安定性があると判断されるので、取引先や金融機関からの評価が高くなるのですね。
信用調査会社でも、長年かけて取引先や金融機関と築いた信頼関係を高く評価します。
過去の積み重ねは企業の信用を高め、良い取引や資金を引き寄せます。
安心感と堅実さを超える魅力
企業の業歴は、過去の実績だけでなく、将来の成長可能性を示すものでもあります。
長く続く企業は、つねに変化をとらえて、新たな技術やサービスを取り入れながら進化していますよね。
この「変化への適応力」や「革新性」が、「未来の課題にも対応できる能力がある」と評価されます。
信用調査会社や金融機関も未来への可能性を高く評価しますよ。
業歴をうまくアピールする方法
さて、取引先や金融機関、信用調査会社からも高評価な業歴ですが、どのようにアピールすれば良いのでしょうか?
すぐに取り掛かれるものを厳選してご紹介します。
ホームページでのアピール
業歴をうまくアピールする方法の1つ目は、ホームページでのアピールです。
トップページや会社概要には「創業〇〇年」とはっきり示しておきましょう。
強い信頼感を引き出すために、目立つところに記載し、視覚でも業歴の長さを強調してください。
名刺に業歴を追加する
業歴をうまくアピールする方法の2つ目は、名刺に業歴を追加することです。
名刺にも「創業〇〇年」と記載し、名刺交換では取引先や金融機関に自社の歴史をアピールしましょう。
初対面の方とは必ず名刺交換をしますから、自然に業歴アピールをすることができます。
取引先リストや提携のアピール
業歴をうまくアピールする方法の3つ目は、取引先リストや提携をアピールすることです。
長く取引をしている企業があることを伝え、業歴の長さが信頼構築に繋がっていることを匂わせてください。
取引先や融資担当者に「ほかの企業からも信頼されている」印象を与えることができます。
信用調査会社の調査でも、取引先との関係性は重要な評価ポイントですよ。
継続的な改善・成長アピール
業歴をうまくアピールする方法の4つ目は、継続的な改善・成長をアピールすることです。
単に長く存在しているだけでなく、業歴を通じて会社がどう改善・成長してきたかを伝えてください。
新規の商品・サービス展開や新技術の導入など、変化に対応しながら成長していることを強調し、適応力や革新性もアピールすると良いでしょう。
第三者評価や受賞歴の活用
業歴をうまくアピールする方法の4つ目は、第三者評価や受賞歴を活用することです。
業界内での評価や受賞歴を伝えて、長い業歴が評価されていることをアピールしましょう。
信用調査会社や融資担当者は、第三者からの肯定的な評価を客観的な判断材料にしています。おのずと評価が高まりますよ。
【元・調査員の実体験】100年の歴史が紡ぐ信頼感
ある日、私は取材で創業100年を超える中堅メーカーを訪問しました。
古い自社ビルは丁寧に手入れされており、長年大切に使われてきた様子が伝わってきます。入り口には創業年が刻まれた石碑があり、会社の長い歴史を物語っていました。
応接室に向かう途中、廊下に並ぶガラスケースが目を引きました。そこには歴代の製品が年代順に展示されており、会社の歩みと技術の進化を一目で感じ取ることができました。
さらに印象的だったのは、取材に会長と若手の社長が揃って対応してくださったことです。
豊富な経験と新しい視点が絶妙にバランスを取る様子に、この会社の過去と未来を垣間見た気がしました。
このように、歴史は会社への信頼感を高める重要な要素なります。
自社の歴史を大切にし、上手にアピールしてくださいね。
それがきっと、会社の大きな強みになるはずです。
業歴の活用でビジネスチャンスが広がる!
長年積み重ねた経験や実績、取引先との関係性、企業ブランドは、企業の未来を切り開く強力な武器です。
業歴の長い企業には、優秀な人材も集まりやすく、末長い発展も期待されます。
業歴の持つ信頼感を戦略的にアピールすることで、取引先や金融機関、信用調査会社からの高評価を獲得してくださいね。
「自社はどこをアピールすればよい?」
「信用力アップのための戦略を立てたい」
そのようなお悩みや課題をお持ちの方は、ご相談ください。お力になります。
あなたの会社のさらなる成長を心から応援しています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。