トイレ改装は高額な投資です。活用できる補助金はしっかり受け取りたいですね。
小規模事業者持続化補助金(以下:持続化補助金)では「トイレ改装は対象か」「実際に補助金を獲得した事業者はいるか」気になっている方もいるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、トイレ改装で持続化補助金は獲得できます。
本記事では、補助金の対象になるトイレ改装の特徴や、審査突破の秘訣を解説します。
この記事を書いている私のプロフィール
佐藤絵梨子(さとうえりこ)
会社信用ドットコム代表・会社信用クリエイター
世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。2017年同社を退職。現在は大手企業との取引実現から銀行融資・補助金獲得まで支援するサービスを展開。小さな企業の救世主として期待されている。
*経済産業省認定 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411)
トイレ改装で小規模事業者持続化補助金に採択される?
新しくトイレを設置する場合は補助金の対象になりそうだけれど、既存トイレの改装でも対象になるのか、というご質問をよく頂戴します。
結論をお伝えすると、トイレ改装で小規模事業者持続化補助金に採択されることは可能です。
公募要領の「委託・外注費」にも、利用客向けのトイレ改装は経費対象として記載されています。
これまでトイレ改装で持続化補助金を申請する事業者様を多数支援してきましたが、すべて採択されていますので、対象になることは間違いありません。
トイレ改装で採択されないなら、必ず原因があります。
本記事をすべてお読みいただけると、その原因がわかります。「当社も不採択になってしまった」という方は最後までお読みください。
『和式から洋式のトイレ改装』でも持続化補助金はもらえる?
もう1つ、よくいただくご質問が「和式から洋式の改装は持続化補助金の対象になりますか?」というものです。
結論からお伝えすると、和式から洋式のトイレ改装で持続化補助金をもらうことはできます。
ただし、すべての和式から洋式のトイレ改装が審査に通るわけではありません。
持続化補助金には「このようなトイレ改装の効果があるなら、補助金を支給したい」という対象が決まっています。その対象に合わないトイレ改装の場合は、採択されません。
「どんな和式から洋式のトイレ改装なら補助金の対象になるのか」は次のパートで詳しく解説します。
持続化補助金の対象になるトイレ改装とは?
ところで、事業者の皆さまはなぜトイレを改装するのでしょうか?
・古いから新しくしたい
・狭いから広くしたい
・和式は使いづらいから洋式にしたい
・最新鋭のトイレをぜひウチでも!
など、さまざまな理由があると思います。
ですが、このような「ただトイレを改装するだけの計画」では補助金の対象外です。
持続化補助金は「販路開拓をする事業者」に対して支給される補助金です。
ということは、トイレ改装の結果、新しい販路やお客様を開拓する効果が見込めなければ、そのトイレ改装は補助金の対象にはならないんですね。
販路開拓とは、新しいお客様を獲得したり、既存のお客様との取引量を増やして、売上や利益のアップにつなげる取り組みのことです。
例えば、古いトイレから新しいトイレに改装する。そうすれば、お客様が快適に使えて、店舗滞在時間も伸びて、新規のお客様やリピート来店も増えて、売上も伸びる。
このような、戦略的に販路開拓につなげるトイレ改装が、持続化補助金の対象です。
ご自身のトイレ改装が、持続化補助金の対象になる「戦略的なトイレ改装」か、もう一度確認してみてください。
こんなトイレ改装は持続化補助金で採択されない
「販路開拓に結び付くトイレ改装」と言われても、よくわからない。自社の計画は対象なのか対象ではないのか判断できない。という方もいらっしゃると思います。
実際よくいただくご相談をもとに、採択されないトイレ改装の特徴をいくつかご紹介しますので、確認してみてください。
トイレ改装が販路開拓に結びついていない
こちらはすでにお伝えしていますが、大事なことなのでもう1度お伝えします。
持続化補助金は「販路開拓の取り組みを支援する補助金」ですので、トイレ改装の結果、新しい販路やお客様を開拓する効果が見込めなければ、そのトイレ改装は補助金の対象ではありません。
単純に「トイレが古いから新しくしたい」「狭いから広くしたい」「和式は使いづらいから洋式に」だけの計画では、申請をしても、審査には通らないです。
審査では、トイレ改装による『販路開拓の効果』がよく見られているということです。
トイレ改装”以外”で顧客開拓のための工夫が感じられない
実は、トイレ改装の結果、新しい販路やお客様を開拓する効果が見込めるだけでは、審査に通らない可能性があります。
そもそもですが、トイレを改装しただけで新しい販路やお客様を開拓できる、というのは少々無理があります。
新しい顧客層を獲得するための商品の改良・開発、新しい市場への参入するための売り方の工夫など、新しいお客様や販路の開拓のためにどれだけ様々な工夫をしているかも、審査では見られます。
持続化補助金は大変人気がある補助金ですので、多くの事業者が申請をします。でも、予算の関係で、すべての方には補助金を支給できません。
そのような中で、補助金の審査員は、「できるだけ高い効果が見込める事業者」や「工夫を凝らしている事業者」に補助金を支給したいと考えます。
新しい販路やお客様の開拓のために工夫を凝らし、「確かにそれなら効果がありそう」と思われるような計画でなければ、補助金獲得の可能性は低いです。
トイレ改装の内容・効果が審査員に伝わらない
実は、私のところに寄せられるご相談で1番多いのがこちらです。
販路開拓の効果も見込める、自社ならではの工夫もしている、でもその素晴らしい内容を、事業計画書を読む審査員に理解してもらえず、審査に通らないケースです。
少しキツイ言い方になってしまいますが、事業計画書の書き方が下手ということです。
審査員に理解してもらえるように伝えるには、申請書類のどの項目にどのような表現で記載するか、しっかり考え、理解してもらえるように配慮することも必要です。
ただ何も考えずにフォーマットに記入しているだけだと、失敗します。
最後に、採択されない可能性が高いトイレ改装の特徴をまとめます。よく確認してくださいね。
採択されない可能性が高いトイレ改装の特徴
- トイレ改装が新しい販路開拓に結びついていない
- トイレ改装以外で顧客開拓のための工夫が感じられない
- トイレ改装の内容・効果が審査員に伝わらない
補助金対象のトイレ改装なのに不採択にならないために
トイレ改装で持続化補助金の獲得を目指す事業者様は大変多いです。
私のところにも申請のご相談が寄せられますが、補助金の対象なのに不採択になってしまった方からのご相談が後を絶ちません。
その中でもとくに多いのが、すでにお伝えした「本当は十分採択されるトイレ改装の計画なのに、事業計画書の書き方が悪くて審査に通らない」ケースです。
企業は情報の伝え方次第で、評価が大きく変わります。
伝え方が下手だと、本来通るはずの審査も通りません。
不採択になって次の募集で再申請をするとなると、再申請のための準備や、審査結果が出るまで数か月の待ち時間もあり、貴重な時間が失われ、改装も先送りになってしまいます。
そうならないために、しっかり書き方の対策もして、一発で補助金の審査を突破しましょう。
事業計画書の書き方が不安な方は、添削や書き方指導のご相談も承っています。こちらからご相談ください。
活用できる補助金はしっかり受け取り、資金に余裕を持たせ、事業の発展につなげてください。
みなさまが補助金を勝ち取られることを心から願っています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
会社信用ドットコム代表 佐藤絵梨子
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貴社が作成した経営計画兼補助事業計画①(様式2)を拝見し、
事業計画書にコメントを入れる形で改善点をアドバイスします。
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