正統派!取引先審査を突破するコツ

取引先に代金を支払ってもらえるのは当たり前ではない?

2021年8月5日

 

こんにちは。

 

会社の信用力アップをサポートする

会社信用クリエイターの佐藤絵梨子です。

 

信用調査会社で調査員をしていて驚いたことの1つが、『取引先からお金を支払ってもらえない会社がものすごく多いこと』でした。

 

「あの会社はよく支払いが遅れる」

「あの会社がお金を払ってくれないんだけど、どうなってるか知らない!?」

 

取材でお邪魔した会社で話を聞いたり、問い合わせをいただくことが日常茶飯事だったんです。

 

相手の会社が支払わない理由はさまざまです

私は信用調査会社に入社したばかりの頃、取引先に代金を支払わない会社は、経営が悪化してお金を払えなくなっているのだろうと思っていました。

 

でも、早々にその考えを改めることになります。

 

確かに、経営が悪化して支払えないという会社は多いです。

 

ですが、

  • (取引先が)行方知れずになっていて支払ってもらえない
  • ただただ支払を忘れられていた
  • (恐らく経営が苦しいのだと思うのですが)いちゃもんをつけられて払ってもらえない
  • そもそも最初から品物やサービスだけ騙し取るつもりの詐欺会社だった

というように、相手が代金を支払わない理由は実にさまざまだったんです。

 

「商品やサービスを提供したら、代金を払ってくれる会社ばかりではない」

「世の中、実は安心して取引ができる会社の方が少ないのかもしれない」

そう思わざるを得ませんでした。

 

 

そして厄介なことに、「きちんと支払いをする」という会社の倫理観や体質ともいうべきものは、数字や規模といった会社のスペックを見ただけでパッとわかるものではありません。

 

その証拠に、業績が良かろうと、規模が大きかろうと、実はルーズで支払いが遅れてばかりという会社も世の中には山ほど存在しています。

 

わたしも入社したばかりの頃は「(誰でも知っている)あの会社の支払いが遅れているなんて!」とショックを受けたりしました。

 

でもすぐに、

「業績が良かろうと規模が大かろうと有名だろうと、安心して取引できない会社はあるのだな」

と慣れてしまったくらいです(悲しいですが)。

 

意識したい!会社の倫理観・体質で信頼をつかむこと

安心して取引できる会社なのかを見極めるために、財務諸表を徹底的に分析したり、倒産確率の予測精度を高めることはもちろん大切です。

 

ただその一方で、社屋を訪問したり、社長にお話を伺うような『現場を見る調査』がなくならないのは、取引先に高い倫理観や誠実な体質を求める会社が多いからに他なりません。

 

国内の2大信用調査会社が創業から120年以上も存続している理由もここにあると思います。

 

 

会社の倫理観や体質は、会社のトップや働く社員の言動、社屋などの”現場”に出やすいです。

 

例えば、会社の廊下や階段にゴチャゴチャ置かれた在庫のダンボールからは、その会社の管理体制の甘さが透けて見えます。

 

取引先の社名や取引内容をパッと答えられない社長からは、お金の支払・回収の流れへの無頓着さが滲み出ています。

 

このブログには今90本の記事を上げているのですが、大半の記事が「社屋を整えましょう」「社長の言動に気をつけましょう」という内容なのは、現場で透けて見えてしまう会社の倫理観・体質を、信頼感あるものに整えて欲しいという気持ちからです。

 

 

目まぐるしく環境が変わり、新型コロナで先行きも見通しにくくなっているこれからの時代は、規模や知名度、過去の実績の優秀さという会社のスペックだけを、末長く会社が存続できるという強い根拠にすることが難しくなっています。

 

だからこそ、誠実に約束を守れる高い倫理観や企業体質という、『会社の性格』のようなものがより一層重視されるはずです。

 

そんな会社の性格が出やすい現場の雰囲気には、みなさん十分注意を払ってくださいね。

 

引き続き、気合いを入れて会社の信用を高めてまいりましょう!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。




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