
このような方に役立つ情報をお届けします。
経済産業省は「中小企業省力化投資補助金」という新しい補助金制度を始めました。
どのような場面で活躍できる補助金か、対象経費、補助金額や補助率、申請方法は?
このような基本的な情報をわかりやすくお伝えします。
「カタログ注文型」と「一般型」の2つのタイプがありますが、この記事ではより柔軟に活用できる「一般型」 について解説します。
この記事を書いている私は、企業信用調査会社(株)東京商工リサーチで7,000社以上を調査した元・調査員です。現在は、企業評価の視点を活かし、補助金や融資の審査突破をサポートしています。
補助金申請の現場で培ったノウハウ をもとに、この補助金の申請を検討している方が「まず押さえておくべきポイント」をわかりやすくお伝えします。
まずは制度の基本をしっかり理解し、適切な準備で補助金を勝ち取りましょう!
ぜひ最後までお読みください。
第1回公募スケジュール
- 公募開始:2025年1月30日(木)
- 申請受付開始:2025年3月19日(水)
- 申請受付締切:2025年3月31日(月)
- 採択発表:2025年6月中旬(予定)
中小企業省力化投資補助金とは?
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業が、作業を効率化し、少人数でも業務をこなせる設備を導入する際の費用を支援する制度です。省力化投資によって、付加価値額や生産性を向上させ、賃上げを後押しすることを目的とする制度です。
経済産業省の補助金で「カタログ注文型」と「一般型」の2つの型があります。
2024年にカタログ型の公募が始まり、翌2025年からは一般型の公募が始まりました。
採択のポイント!中小企業省力化投資補助金の「目的」
このブログで補助金解説をする際にはいつもお伝えしていることですが、国が補助金を支給する際には、目的があります。
ただお金をあげるわけではない。「企業にこうなってほしい」という何かしらの思わくが国にはあるということです。
どんなに優れた投資計画を考えていても、この補助金の「目的」とズレている計画は対象外です。国が補助金を支給する目的とご自身の計画内容が合う別の補助金に申請することも検討する必要があるでしょう。
というわけですので、貴社のご計画が本当に補助金の対象になるか確認するためにも、国が中小企業省力化投資補助金をつくった「目的」を理解しておきましょう。
国が中小企業省力化投資補助金を支給する「目的」(※ここはしっかり読んでください)
いま、中小企業のみなさまは、「最低賃金引上げ」「持続的な賃上げ」という問題に直面していることと思います。
このような経営課題を解決・実現するためには、人手不足を解消し、付加価値や生産性をあげることが必要になるでしょう。
そこで国は「中小企業省力化投資補助金」をつくりました。
人手不足解消に効果のあるロボットやIoTなどの製品や設備・システムを導入に必要な経費の一部を補助することで、売上拡大や生産・業務プロセスを効率化し、最低賃金の引上げ、持続的な賃上げ実現を後押ししようとしているわけです。
このように、最終的に賃上げ達成に寄与する省力化投資でなければ、中小企業省力化投資補助金の対象にはなりません。
国がどんな「目的」で補助金を支給するのか、その「目的」に合わなければ中小企業成長加速化補助金の対象ではないこと理解しておきましょう。
中小企業省力化投資補助金には「カタログ注文型」と「一般型」がある
中小企業省力化投資補助金にはと「カタログ注文型」と「一般型」という2つの類型があります。
違いを確認し、自社にとって最適な「型」で申請するようにしましょう。
「カタログ注文型」は、人手不足解消に効果がある汎用製品が事前にカタログに掲載されており、その中から最適なものを選んで導入します。
「一般型」は、自社の設備環境や事業内容にあった独自(オーダーメイド・セミオーダーメイドなど)の設備導入・システム構築など、さまざまな設備投資が対象になります。

一般型の対象になる『オーダーメイド設備』とは?
「一般型」の対象となる『オーダーメイド設備』については、公式サイトのよくある質問に回答が掲載されています。「これはオーダーメイドに該当するはず」と自己判断せず、定義をしっかり確認しておきましょう。
中小企業省力化投資補助事業(一般型)における、オーダーメイド設備とは、ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(SIer)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で 設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)のことを指す。なお、汎用設備であっても、事業者の導入環境に応じて周辺機器や構成する機器の数、搭載する機能等が変わる場合や、汎用設備を組み合わせて導入することでより高い省力化効果や付加価値を生み出すことが可能である場合には、オーダーメイド設備であるとみなします。
対象者・対象経費・補助金額は?
中小企業省力化投資補助金(一般型)の対象者、対象経費、補助金額など、より詳しく見ていきましょう。
※今後、変更の可能性もあるため、必ず最新情報を確認してください。
中小企業省力化投資補助金(一般型)の対象者・対象経費・補助金額
基本要件 | ①労働生産性の年平均成長率+4.0%以上増加 ②1人当たり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上、又は給与支給総額の年平均成長率+2.0%以上増加 ③事業場内最低賃金が事業実施都道府県における最低賃金+30円以上の水準 ④次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表等(従業員21名以上の場合のみ) ※ 最低賃金引上げ特例適用事業者の場合、基本要件は①、②、④のみとする。 |
補助対象期間 | 交付決定日から18か月以内(採択発表日から20か月以内) |
対象経費 | ●機械装置・システム構築費(必須) ●技術導入費 ●専門家経費 ●運搬費 ●クラウドサービス利用費 ●外注費 ●知的財産権等関連経費 |
補助上限額 | ●5人以下:750万円(1,000万円) ●6~20人:1,500万円(2,000万円) ●21~50人:3,000万円(4,000万円) ●51~100人:5,000万円(6,500万円) ●101人以上:8,000万円(1億円) ※()内は大幅賃上げ特例適用の場合 |
補助率 | 中小企業:1/2、小規模・再生:2/3 ※補助金額 1,500 万円までは1/2もしくは2/3。補助金額1,500 万円を超える部分は1/3。 |
中小企業省力化投資補助金の「チラシ」も公表されています。「カタログ注文型」「一般型」の両方の内容が掲載されているものです。該当部分を確認しておきましょう。

出典:中小企業庁

出典:中小企業庁
募集スケジュール
2025年3月にスケジュールが発表されました。一般型の第1回公募は2025年3月19日(水) 10時から申請受付が開始されました。
中小企業省力化投資補助金(一般型)の第1回公募スケジュール
- 公募開始:2025年1月30日(木)
- 申請受付開始:2025年3月19日(水)10:00
- 申請受付締切:2025年3月31日(月)17:00
- 採択発表:2025年6月中旬(予定)
その後のスケジュールは今後発表される予定です。公式サイトでこまめに情報を確認しておきましょう。
年間募集回数
中小企業省力化投資補助金は年3~4回の募集が予定されています。確定次第スケジュールが発表される予定です。公式サイトをこまめに確認しましょう。
中小企業省力化投資補助金の審査基準
中小企業省力化投資補助金の審査は、以下の6つの項目で行われます。
審査の難易度や対策については別の記事で詳しく解説しますので、ここでは概要を簡単にご紹介します。
中小企業省力化投資補助金の審査基準
- 補助対象事業としての適格性:公募要領に記載の対象事業、対象者、申請要件、補助率等を満たすか
- 技術面:省力化指数や投資回収期間、付加価値額、オーダーメイド設備の4つの観点で評価
- 計画面:スケジュール等が具体的か、企業の収益性、生産性、賃金が向上するかを評価
- 政策面:地域経済への貢献、我が国の経済発展のために国の経済政策として支援すべき取組であるかを評価
- 大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性
- 加点項目
加点をもらうための手続きや、審査基準に沿った事業計画書の作成も必要です。
十分な準備が求められるため、計画的に進められるようにスケジュールには余裕を持って動きましょう。
【重要】補助金返還の可能性あり!
補助金を受け取れば終わりだと思っている方もいますが、実はそうではありません。
中小企業省力化投資補助金は、補助金返還を求められる可能性があります。
1人当たり給与支給総額又は給与支給総額の目標を達成できなかった場合、事業場内最低賃金の引き上げ要件が未達の場合などが該当します。本補助金の基準を満たしつつ、無理のない目標値を慎重に設定することが大切です。
※付加価値額が増加していない&企業全体として当該事業年度の営業利益赤字の場合、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合は、補助金返還は求められません。
また、補助金を受け取った後に必要な報告を怠ると、ペナルティが課されることがあります。受け取って終わりではなく、適切な対応を心がけましょう。
中小企業省力化投資補助金の申請の流れ
中小企業省力化投資補助金の申請は以下の流れで進められます。
中小企業省力化投資補助金の申請の流れ
- GビズIDプライムアカウントの取得
- 投資計画の確定・事業計画書の作成
- 応募申請(Jグランツを通じて電子申請を実施)
- 採択発表
- 交付申請(詳細な資料を提出し、承認を得る)
- 事業の実施(補助対象の設備導入を進める)
- 補助金の受給(事業完了後、報告を行い補助金を受け取る)
本補助金の申請は、補助金電子申請システム「Jグランツ」で行います。
申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要です。取得には時間がかかるため、まだ発行していない方は早めに準備しましょう。
本補助金では、実現可能性の高い緻密な事業計画が求められます。計画をしっかりと練り上げる時間を確保しましょう。
事業計画書だけでなく、採択後の手続きでも随時審査やチェックが行われます。各ステップを正確かつ丁寧に進めることが必要です。
採択のカギを握る!事業計画書の作成
補助金申請では、まず書面審査を通過しなければ始まりません。そのためには、質の高い事業計画書を作成することが重要です。
中小企業省力化投資補助金の事業計画書は、Word(PDF化)とExcelの2種類があります。審査員に伝わりやすいよう、正確かつ適切に作成する必要があります。
「事業計画書はもっと簡単に作れると思っていた…!」と、準備にかかる時間を甘く見ている方が非常に多いです。
まだ事業計画書のフォーマットを確認していない方は、今すぐチェックしましょう。
どのような内容を記載すべきか、作成の難易度はどれくらいか、どの程度の時間が必要かを把握し、スケジュールを立てておくことが大切です。
また、申請時には必要な書類や各ステップのスケジュールを事前に確認し、スムーズに手続きを進められるように準備を整えておきましょう。
まとめ:審査突破のプロからアドバイス
中小企業省力化投資補助金は、人手不足の解消や生産性向上、賃上げを目指す中小企業を強力にサポートする補助金です。
早めの対応が成功のカギです。余裕を持って準備を進めてください。
公式サイトや公募要領を確認し、不安を感じる場合は専門家にも相談しましょう。
会社信用ドットコムでは、補助金の審査突破を強力にサポートしています。お悩みの際は、お気軽にご相談ください。
みなさまが補助金で採択され、事業を成長させていかれることを心から応援しています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。