中小企業省力化投資補助金(一般型)の第3回採択結果が2025年11月28日に公表されました。
これから申請を検討されている方や、残念ながら不採択になってしまった方も、採択率や傾向が気になっているのではないでしょうか?
本記事では、第1回から第3回公募までの採択率や業種別・申請金額別などの採択傾向を解説します。
不採択になった場合の見直しポイントもお伝えしていますので、再申請をする方は参考にしてください。
※本記事は、中小企業省力化投資補助金(一般型)採択結果概要の内容をもとに作成しています。
この記事を書いている私のプロフィール
佐藤絵梨子(さとうえりこ)
会社信用ドットコム代表・会社信用クリエイター
世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。2017年同社を退職。現在は大手企業との取引実現から銀行融資・補助金獲得まで支援するサービスを展開。小さな企業の救世主として期待されている。
*経済産業省認定 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411)
第3回公募の採択率は66.8%
中小企業省力化投資補助金(一般型)第2回公募の採択率は66.8%になりました。
応募件数2,775件に対し、1,854件が採択されています。
| 第1回 | 第2回 | 第3回 | |
|---|---|---|---|
| 応募件数 | 1,809件 | 1,160件 | 2,775件 |
| 採択件数 | 1,240件 | 707件 | 1,854件 |
| 採択率 | 68.5% | 60.9% | 66.8% |
第1回公募から採択率は60%以上となっており、比較的高い水準を維持しています。
高水準ではありますが、採択率は公募回によって変動するものですし、予算との兼ね合いもあります。
さらに、応募者のレベルが高い可能性もありますので、あくまで通過率の目安のひとつとして参考にしてみてください。
第3回公募で最も採択割合が高い業種は製造業の51.3%
業種別の採択状況を見ると、両回とも製造業と建設業が圧倒的に多い結果になっています。
第3回公募の業種別採択割合でも、製造業が51.3%と全体の約半数以上を占め、いで建設業が 15.5%となっており、上位2業種で全体の約67%を占めています。
製造業の割合は第2回の58.4%からやや低下した一方、建設業は12.4%から上昇しており、建設業界での省力化ニーズの拡大が伺えます。
| 業種 | 第1回 | 第2回 | 第3回 |
|---|---|---|---|
| 製造業 | 61.7% | 58.4% | 51.3% |
| 建設業 | 11.3% | 12.4% | 15.5% |
| 卸売業 | 5.9% | 6.8% | 5.3% |
| 学術研究、専門・技術サービス業 | 2.7% | 4.4% | 4.2% |
| 小売業 | 2.3% | 2.7% | 3.% |
製造業や建設業の採択割合が高いのは、これらの業種で人手不足が特に深刻であることや、省力化設備の導入効果が明確に示しやすいことも理由として考えられます。
飲食サービス業や宿泊業といったサービス業の採択割合は比較的低めですが、公式資料に掲載されている採択事例を見ると、これらの業種でも高い省力化効果を実現しています。
業種によって採択のされやすさに差は見られますが、重要なのは自社の課題を明確にすること。そして、省力化による効果を具体的な数値で示すことです。
業種を問わず、説得力のある事業計画であれば採択の可能性は十分にあります。申請を検討している方は、挑戦してみましょう。
都道府県別では大阪府・東京都・愛知県の採択件数が多い
都道府県別の採択状況は、第1回から第3回まで一貫して大阪府、東京都・愛知県の3都府県が上位を占めています。
第3回公募では大阪府が182件で最多、次いで東京都が167件、愛知県が147件となりました。
| 都道府県 | 第1回 | 第2回 | 第3回 |
|---|---|---|---|
| 大阪府 | 124件 | 67件 | 182件 |
| 東京都 | 93件 | 63件 | 167件 |
| 愛知県 | 108件 | 66件 | 147件 |
大都市圏に採択が集中するのは、これは企業の数自体が多いことも影響しています。
第3回公募では、すべての都道府県において採択事業者が存在しており、地方の事業者でも十分に採択の可能性があります。
都道府県別の採択状況の詳細が知りたい方は中小企業省力化投資補助金(一般型)採択結果概要についてを確認してみてください。
第3回公募で最も多い補助金申請額は1,500万円以上1,750万円未満の20.7%
採択者における補助金申請額の分布を見ると、第3回公募では1,500万円以上1,750万円未満の申請が20.7%で最も多くなっています。
第1回(17.6%)、第2回(18.5%)と比較しても、この申請額帯の割合は上昇傾向にあり、高額な省力化設備への投資が主流であることが分かります。
第3回公募の申請額分布上位5区分
| 申請額の範囲 | 割合 |
|---|---|
| 1,500~1,750万円未満 | 17.6% |
| 2,000~3,000万円未満 | 14.1% |
| 750~1,000万円未満 | 12.3% |
| 1,000~1,250万円未満 | 10.4% |
| 500~750万円未満 | 9.2% |
第1回公募の申請額分布上位5区分
| 申 請 額 の 範 囲 | 割 合 |
|---|---|
| 1,500~1,750万円未満 | 20.7% |
| 750~1,000万円未満 | 14.3% |
| 1,000~1,250万円未満 | 11.3% |
| 2,000 ~ 3,000万円未満 | 11.3% |
| 500~750万円未満 | 10.1% |
2,000万円~3,000万円の大型投資が一定数見られる一方、500万円未満の比較的小規模な投資での採択も一定数確認されます。
従業員数別では、第3回公募では6~10名規模の企業が14.7%で最も多く、次いで5人以下が14.1%となっており、小規模な事業者でも積極的に活用されていることがわかります。
不採択時には審査項目を踏まえて事業計画書の改善する
残念ながら不採択になってしまった場合も、次回以降の公募で再申請は可能です。
再申請では、審査項目を十分に理解し、審査基準を高いレベルで満たしていることが伝わる事業計画書に改善することが大切です。
中小企業省力化投資補助金(一般型)の審査は4つの観点から総合的に評価されます。
主な審査項目(一部抜粋)
| 補助対象事業としての適格性 |
|---|
|
| 技術面 |
|
| 計画面 |
|
| 政策面 |
|
中小企業省力化補助金(一般型)の審査では、補助事業の適格性や技術面、計画面、政策面の4つの観点から、補助事業の適性や有望度が判断されます。
とくに重要なのは、省力化指数・投資回収期間・付加価値額といった数値指標の算出根拠を明確に示すこと。そして補助事業による省力化が部分的なものでなく、会社全体にどのように効果的に波及していくかを示すことです。
事業計画書の書き方指導をさせていただいていると、この部分の記載が甘いケースが散見されます。丁寧に記載をしてください。
次回公募に申請する方は、事業計画の作成後、これらの審査項目を満たしているか、しっかり記載ができているかを確認しておきましょう。
なお、不採択の原因として、中小企業省力化投資補助金の申請条件を満たせていない可能性も考えられます。
審査の観点とあわせて「提出書類の記載方法」「補助対象経費」「事業内容」「申請要件」などの申請時の条件を満たしているかも、公募要領で確認しておきましょう。
審査突破のプロからメッセージ
中小企業省力化投資補助金(一般型)の第3回公募の採択数は1,854件と過去最多でした。第2回までの傾向を引き継ぎつつ、さらに幅広い業種や規模の企業に活用が広がっています。
業種別では引き続き製造業がトップですが、建設業の割合が増加している点も注目すべきポイントです。補助金申請額の分布では1,500万円以上1,750万円未満が最も多い結果になりました。
採択件数が増えている今こそ、補助金選びや申請戦略を練るチャンスです。採択データを有効に活用し、自社の省力化を加速させましょう。
不採択になり再申請を検討している方は、最新の採択事例も参考にしながら、審査の観点をもとに事業計画書を見直しましょう。
「提出書類の記載方法」「補助対象経費」「事業内容」「申請要件」などの申請条件を満たしているかを確認することもお忘れなく!
初めて補助金を申請する方、採択のためにまずは補助金の基本的な考え方を知りたい方は、以下の特別なチェックリストも活用してください。
補助金の採択可能性チェックリスト

補助金の採択可能性チェックリストの収録内容
補助金申請の採択思考チェックシート10の質問に「YES/NO」で答えるだけで、“補助金で採択される考え方”ができているかチェックできます。
設備投資するなら知っておきたい!賢く使いたい制度紹介集
・設備投資でおすすめの補助金
・融資や税金が優遇される承認制度
この2つの制度を紹介。採択可能性が高い補助金を選べているか、あわせて使える制度はないか確認できます。
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皆さまが補助金で採択され、事業を成⾧させていかれることを心から応援しています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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