補助金の採択率だけを見て簡単さ・難しさを判断している社長様。
その考えは、ちょっと危険ですよ。
採択率が高い=採択されやすい補助金
は完全な誤解です。
本日のブログは、
高採択率な補助金から学ぶ一発採択の極意
というテーマで書きました。
事業承継・引継ぎ補助金は簡単な補助金ではないのですが、採択率は50〜80%と高めです。
本日はこの高採択率の裏側を解説しました。
補助金一発採択の極意もご紹介しています。
これから補助金を申請する方、不採択が続いている方はぜひ読んでみてくださいね。
難しい説明は一切ありません。
2分で読める記事です。
この記事を書いている私のこと
佐藤絵梨子/会社信用ドットコム代表
世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。2017年同社を退職。現在は大手企業との取引実現から銀行融資・補助金獲得まで支援するサービスを展開。小さな企業の救世主として期待されている。
*経済産業省認定 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411)
事業承継・引継ぎ補助金とは?
専門性の高い分野なので、初めて名前を聞いたという方も多いかもしれませんね。
事業承継・引継ぎ補助金は、
事業承継をきっかけに新しい取り組みを行う会社や、事業を引き継ぐ会社を支援する補助金
です。
政府が発表した2022年度(令和4年度)当初予算案にも、事業承継・引継ぎ補助金は予算総額16億円で盛り込まれています。
現在は経営革新型・専門家活用型の2タイプがありますが、2022年度からは廃業・再チャレンジという類型も加わって、必要とする方によりピンポイントで届く支援になりそうです。
すぐに活用することはなくても、これから使うことがあるかもしれません。
補助金は知っていてなんぼの世界ですので、
「こんな補助金がある」と頭の片隅に置いておくと良いですね。
事業承継・引継ぎ補助金の採択率
2021年に行われた公募の結果はこちら。
2021年の採択結果
公募期間 | 採択件数 | 申請数 | 採択率 | |
令和3年6月11日〜7月12日 | 経営革新 | 167件 | 335件 | 49.8% |
専門家活用 | 346件 | 412件 | 83.9% | |
令和3年7月13日〜8月13日 | 経営革新 | 187件 | 375件 | 49.8% |
専門家活用 | 330件 | 419件 | 78.7% | |
令和3年9月30日〜10月26日 | 経営革新 | 75件 | 136件 | 55.1件 |
専門家活用 | 236件 | 270件 | 87.4% |
経営革新は50%ほど、専門家活用はなんと80%以上の高採択率です。
なんて思った方、残念ながらそうはいかないです。
次の審査基準のパートをご覧になってください。
あれ?思ってたのと違うぞ・・・??と思うはずですよ。
事業承継・引継ぎ補助金の審査基準
事業承継・引継ぎ補助金の審査ポイントをチラっと見てみましょう。
「経営革新」と「専門家活用」のそれぞれの審査基準を抜粋しました。
経営革新型の審査ポイント
専門家活用型の審査ポイント
経営革新は次の4つの観点が審査ポイントになっていますね。
独創性・実現可能性・収益性・継続性
専門家活用型はこちらの3点がポイントになっています。
- 財務内容が健全
- 取り組みの目的・必要性
- 取り組みの効果・地域経済への影響
これを見て「やっぱり簡単だね!」とはならないはずです。
独創性やら実現可能性なんてどうやって伝えたらいいの!?
必要性とか効果を伝えろと言われても・・・のように戸惑いませんか?
専門性の高い分野ですし、専門家のサポートも必要な補助金です。
難易度が低いわけがないんです。
その答えは次のパートでお伝えしますね。
事業承継・引継ぎ補助金が高採択率な理由【1つだけ】
事業承継・引継ぎ補助金の採択率が高い理由。
まず最初に結論から。
ズバリ、
結論:本気の申請者しかいないから
事業承継・引継ぎ補助金は申請のハードルが高めです。
- お金が欲しいだけの人
- 丸投げで何とかなると思っている人
このような人が即脱落するであろう高い壁があるんです。
本気でないと越えられない5つの壁
- 事業承継・引継ぎが必要
- 補助金の内容が難しい
- 専門家の支援が必須
- 審査レベルが高い
- 丸投げ厳禁!!
そもそも本気じゃない人が「事業承継しよう!」なんて思わないですよね。
頑張って難しい内容を理解しようとも思わないでしょう。
専門家に頼むことや、レベルの高い審査に挑戦することだって面倒くさいはずです。
申請者本人の念入りな準備も必要ですから、専門家に丸投げもできません。
というわけで、
最終的に申請までたどり着くのは、高いハードルを越えた本気の人だけです。
本気だから計画の質も高い。
数少ない本気の人が質の高い計画を持って集まるから、採択率も高くなるいうワケです。
最後に試されるのは社長の本気度
補助金申請サポートの現場にいると、補助金で採択される会社にはとある傾向があることがわかります。
こんな会社が採択されている
- 会社の未来を真剣に考えている
- 当事者意識を持って補助金申請に臨んでいる
このような会社だからこそ、レベルの高い事業計画を立てることができます。
そして、申請手続きも完璧に終えられる。
その結果、採択されています。
- ただお金が欲しいだけ
- 真剣ではない
- 誰かに丸投げ
このような会社からレベルの高い計画は決して生まれません。
専門家も魔法使いではないですから、体裁整えて!なんて言われても限界があります。
もう1度繰り返しますが、
補助金は申請者の本気度が試されるもの。
このことを忘れないでくださいね。
補助金の採択可能性をより高めるなら
「採択される可能性を高めたい」
そのように思うのであれば、信頼できる専門家に相談することも検討してみると良いでしょう。
信頼と実績のある専門家なら、貴社に真摯に寄り添ってくれるでしょう。
そして、採択に向けた最適解を示してくれるはずです。
身近に相談できる専門家がいない方はご相談ください。お力になります。
みなさまが補助金で採択され、事業をますます成長させていかれることを願っています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。