事業再構築補助金の第13回公募が始まりました。
2021年に始まった事業再構築補助金もいよいよ第13回公募で最終回です。
申請受付開始日:令和7年2月7日
受付締切:令和7年3月26日(水)18:00
採択可能性を高めるには丁寧な準備が必要です。スケジュールには余裕を持って準備を進めましょう。
この記事を書いている私は、企業信用調査会社(株)東京商工リサーチで7,000社以上を調査した元・調査員です。現在は企業審査のプロフェッショナルとして、融資や補助金の審査突破をサポートしています。
本記事では、スケジュールだけでなく、200件以上の事業再構築補助金の申請支援ノウハウから導き出した採択のコツもご紹介します。
ぜひ最後までお読みくださいね。
この記事を書いている私のプロフィール
佐藤絵梨子(さとうえりこ)
会社信用ドットコム代表・会社信用クリエイター
世界最大の企業情報を保有する (株)東京商工リサーチに入社後、個人から売上1兆円企業まで10年間で延べ7,000社以上を調査。商業登記簿から会社の信用度を見抜くほどになり、全国1,000人以上の調査員中、営業成績1位獲得の実績を誇る。2017年同社を退職。現在は大手企業との取引実現から銀行融資・補助金獲得まで支援するサービスを展開。小さな企業の救世主として期待されている。
*経済産業省認定 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107713006411)
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事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金は、新市場進出、事業・業種転換、事業再編⼜はこれらの取組を通じた規模の拡⼤等、思い切った事業再構築に意欲を有する、中⼩企業等の挑戦を⽀援する補助金です。
第13回公募でも、ポストコロナに対応した事業再構築を行う事業者の取り組みを重点的に支援しています。
申請類型や対象、申請手続きは以下の通り。
第13回公募では、事前着手は認められていません。
設備投資完了後には実績報告書の提出が必要です。補助金の入金後、3~5年の事業計画に基づいて事業化状況報告も必要ですね。
申請するには、金融機関もしくは経済産業省が認定する経営革新等支援機関(※中小企業支援者です)に相談をして、共に事業計画を考える必要があります。
申請枠や補助金額、対象経費も確認しておきましょう。
第13回の申請枠は「成長分野進出枠(通常型)」「成長分野進出枠(GX進出類型)」「コロナ回復加速化枠」の3つです。
対象経費の特徴は建物費(改修や修繕、撤去等)が対象になることです。補助金額も大きいので、数千万円単位の設備投資を考えている事業者様は、まず申請を検討すべき補助金ですね。
補助金活用のイメージも確認しておきましょう。
申請枠の特徴や対象者、申請の手続きの詳しい内容は公募要領に記載されています。必ず確認をしましょう。
自社に最適な申請枠を選び、補助金を最大限に活用してくださいね。
事業再構築補助金の第13回公募スケジュル
- 申請受付開始:令和7年2月7日
- 申請締切:令和7年3月26日(水)18:00(厳守)
- 交付候補者決定(採択発表):令和7年6月下旬~7月上旬頃(予定)
ご注意点
事業再構築補助金は必要書類も多く、事業計画書の作成にも時間がかかります。早めに準備を始めましょう。
第13回公募の注意点と近年の主な変更点
事業再構築補助金は、申請回によって内容が変更されています。とくに第13回公募で押さえておくべき変更点を確認しておきましょう。
公募申請枠の見直し
一時は倍ほどの枠があった申請回もありますが、第13回公募の申請類型は3枠です。
「成長分野進出枠(通常型)」「成長分野進出枠(GX進出類型)」「コロナ回復加速化枠」の3つですね。
さらに、上乗せ措置として、「卒業促進上乗せ措置」「中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置」があります。第13回の公募要領で内容をよく確認しておきましょう。
事前着手制度の廃止
以前は事前着手が可能でしたが、第13回公募では、事前着手はいかなる理由であっても一切認められません。
採択時期や交付決定時期を見据えて、事業実施のスケジュールを考える必要がありますね。
審査項目・加点項目の変更
近年の申請回では、事業再構築補助金の「審査項目」も変化しています。
再申請をする方は、過去とは審査項目が変わっていないか丁寧に確認してください。
第13回公募で審査される項目は以下の5項目です。
審査項目
- 補助対象事業としての適格性
- 新規事業の有望度
- 事業の実現可能性
- 公的補助の必要性
- 政策点
それぞれの項目の内容を詳しく確認しておきたい方は、下記をクリックして確認してください。
+ ←審査項目の詳細はここをクリック
書面審査の審査項目
本公募要領では、各事業類型を下記のように表記しています。
事業類型(A):成長分野進出枠(通常類型)
事業類型(B):成長分野進出枠(GX 進出類型)
事業類型(D):コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)
上乗せ措置(F):卒業促進上乗せ措置
上乗せ措置(G):中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置
(1)補助対象事業としての適格性
① 「4.補助対象事業の要件」を満たすか。補助事業終了後3~5年で付加価値額を年平均成長率3.0%~4.0%(事業類型により異なる)以上の増加等を達成する取組みであるか。
② 事業再構築指針に沿った取組みであるか。
※複数の事業者が連携して申請する場合は、連携体構成員が提出する「連携体各者の事業再構築要件についての説明書類」も考慮する。
(2)新規事業の有望度
① 補助事業で取り組む新規事業が、自社がアプローチ可能な範囲の中で、継続的に売上・利益を確保できるだけの規模を有しているか。成長が見込まれる市場か。
② 補助事業で取り組む新規事業が、自社にとって参入可能な事業であるか。
➢ 免許・許認可等の制度的な参入障壁をクリアできるか。
➢ ビジネスモデル上調達先の変更が起こりにくい事業ではないか。
③ 競合分析を実施した上で、顧客ニーズを基に、競合他社と比較して、自社に明確な優位性を確立する差別化が可能か。
➢ 代替製品・サービスを含め、競合は網羅的に調査されているか。
➢ 比較する競合は適切に取捨選択できているか。
➢ 顧客が商品やサービスの購入を決める際に重視する要素や判断基準は明らかか。
➢ 自社が参入して、顧客が商品やサービスの購入を決める際に重視する要素や判断基準を充足できるか。
➢ 自社の優位性が、容易に模倣可能なもの(導入する機械装置そのもの、営業時間等)となっていないか。
(3)事業の実現可能性
① 事業化に向けて、中長期での補助事業の課題を検証できているか。また、事業化に至るまでの遂行方法、スケジュールや課題の解決方法が明確かつ妥当か。
② 最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。※複数の事業者が連携して申請する場合は連携体各者の財務状況等も踏まえ採点します。
③ 補助事業を適切に遂行し得る体制(人材、事務処理能力等)を確保出来ているか。(第三者に過度に依存している事業ではないか。過度な多角化を行っているなど経営資源の確保が困難な状態となっていないか。)
(4)公的補助の必要性
① 川上・川下への経済波及効果が大きい事業や社会的インフラを担う事業、新たな雇用を生み出す事業など、国が補助する積極的な理由がある事業はより高く評価。
② 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して増額が想定される付加価値額の規模、生産性の向上、その実現性、事業の継続可能性等)が高いか。
③ 先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域やサプライチェーンのイノベーションに貢献し得る事業か。
④ 本補助金を活用して新たに取り組む事業の内容が、ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応した、感染症等の危機に強い事業になっているか。
⑤ 国からの補助がなくとも、自社単独で容易に事業を実施できるものではないか。
(5)政策点
① ポストコロナ時代の経済社会の変化に伴い、今後より生産性の向上が見込まれる分野に大胆に事業再構築を図ることを通じて、日本経済の構造転換を促すことに資するか。
② 先端的なデジタル技術の活用、低炭素技術の活用、経済社会にとって特に重要な技術の活用等を通じて、我が国の経済成長を牽引し得るか。
③ 新型コロナウイルスが事業環境に与える影響を乗り越えて V 字回復を達成するために有効な投資内容となっているか。
④ ニッチ分野において、適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか。
⑤ 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすことにより、雇用の創出や地域の経済成長(大規模災害からの復興等を含む)を牽引する事業となることが期待できるか。※以下に選定されている企業や承認を受けた計画がある企業は審査で考慮いたします。
○地域未来牽引企業
○地域未来投資促進法に基づく地域経済牽引事業計画
⑥ 異なるサービスを提供する事業者が共通のプラットフォームを構築してサービスを提供するような場合など、単独では解決が難しい課題について複数の事業者が連携して取組むことにより、高い生産性向上が期待できるか。異なる強みを持つ複数の企業等(大学等を含む)が共同体を構成して製品開発を行うなど、経済的波及効果が期待できるか。また、事業承継を契機として新しい取組を行うなど経営資源の有効活用が期待できるか。
※以下のピッチ大会出場者は審査で考慮いたします。
○アトツギ甲子園
(6)GX 進出点(事業類型(B)に限る)
① 事業再構築の内容が、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野に掲げられた課題の解決に資する取組となっているか。
(7)大規模な賃上げに取り組むための計画書の妥当性
(事業類型(A)(B)で補助率等引上げを希望する事業者に限る)
① 大規模な賃上げの取組内容が具体的に示されており、その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。
② 一時的な賃上げの計画となっておらず、将来にわたり、継続的に利益の増加等を人件費に充当しているか。
(8)卒業計画の妥当性(上乗せ措置(F)に限る)
① 事業再構築の実施による売上高や付加価値額の継続的増加が妥当なものであり、法人規模の拡大・成長に向けたスケジュールが具体的かつ明確に示されているか。
② 資本金増加の見込・出資予定者や従業員の増加方法が具体的に示されており、その記載内容や算出根拠が妥当か。
(9)大規模賃上げ及び従業員増加計画の妥当性(上乗せ措置(G)に限る)
① 大規模賃上げや従業員増員に向けた取組内容が具体的に示されており、その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。
② 一時的な賃上げの計画となっておらず、将来にわたり、継続的に利益の増加等を人件費に充当しているか。
※必ず最新の公募要領を確認してください。
公募要領は随時改定されますので上記内容が変更されることがあります。
※「加点項目」や口頭審査の審査項目は公募要領の「加点項目」を確認しましょう。
▶事業再構築補助金の第13回公募要領はこちら
口頭審査の実施
第13回公募では口頭審査も実施されます。
すべての事業者が対象になるわけではなく、対象になった事業者のみ実施されます。
口頭審査の対象になったのもかかわらず、受験しなかった場合は不採択になります。
公募要領で「口頭審査」の部分をよく読んでおきましょう。
補助金返還や減点措置の厳格化
近年は、補助金に関する返還や減点措置が一層厳しくなっています。
補助金の上乗せ措置で申請し採択された場合でも、要件が未達成であれば、上乗せ分の返還が求められることがあります。また、虚偽の報告や事業化状況報告を怠った場合、補助金の交付取消や返還が厳しく求められます。
さらに、事務局や会計検査院による実地検査に協力しなかった場合や、口頭審査の対応者が申請者自身ではないと発覚した場合も、補助金の取消や返還の対象になります。
加点要件を満たせなかった場合は、次回以降の補助金申請で大幅な減点を受ける可能性もあります。
補助金を活用する際には、計画通りに進め、報告や検査対応を確実に行うようにしましょう。

佐藤絵梨子
事業再構築補助金の第13回公募の公式サイト・公募要領
詳細は公式サイトや公募要領も確認してください。