
このような疑問にお答えします。
幅広い設備投資が対象になるものづくり補助金。
第19次公募の申請受付期間は、4月11日~4月25日の約2週間。
約1年ぶりの募集ということもあり、多くの応募が集まりそうです。
今回の公募を待ち望んでいた事業者様も多いことでしょう。
確実に採択されるためには、どのように準備すればよいのか?
そう思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事を書いている私は、企業信用調査会社(株)東京商工リサーチで7,000社以上を調査した元・調査員です。現在は、企業評価の視点を活かし、融資や補助金の審査突破をサポートしています。
これまでに200件以上の補助金申請をサポートしてきた経験をもとに、「完璧な申請準備のコツ」をご紹介します。
審査難易度や採択率も解説しました。
ぜひ最後までお読みください。
ものづくり補助金の19次公募スケジュール
- 申請受付開始:令和7年4月11日(金)17:00
- 受付締切:令和7年4月25日(金)17:00
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、生産性向上や持続的な賃上げに向けて行う「革新的な新製品・新サービスの開発に必要な設備投資」や「海外需要開拓に必要な設備投資」を支援する制度です。
働き方改革、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入など、近年は新しい制度が開始されたり、変更されながら運用されています。
このような制度に対応していくために、生産性向上や持続的な賃上げに取り組む中小企業等を支援しようとしているのが、ものづくり補助金です。
申請枠や補助金額、補助率、対象経費も確認しておきましょう。

出典:中小企業庁
パンフレットだと簡略化されているので、次回(第19次公募/令和7年4月25日締切)の補助上限額と対象経費をもう少し細かく見ておきましょう。
対象者・対象経費・補助金額・補助率
申請枠 | 製品・サービス高付加価値化枠、グローバル枠 |
補助対象要件 | ①付加価値額 年平均成長率+3.0%以上増加 ②給与支給総額 年平均成長率+2.0%以上増加 ③事業場内最低賃金 地域別最低賃金+30円以上 ④一般事業主行動計画を公表等 など ※申請枠により追加要件あり |
対象経費 | 機械装置・システム費構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用料、原材料費、外注費、知的財産権関連経費、(海外旅費、通訳・翻訳料、広告宣伝・販売促進費)※( )はグローバル枠のみ |
補助上限額 | ■製品・サービス高付加価値化枠 従業員数: 5人以下:750万円 6~20人:1,000万円 21~50人:1,500万円 51人以上:2,500万円 ■グローバル枠 3,000万円 |
補助率 | 1/2・2/3 |

第19次公募(次回)のスケジュール
ものづくり補助金の19次公募スケジュール
- 申請受付開始:令和7年4月11日(金)17:00
- 受付締切:令和7年4月25日(金)17:00
- 採択発表:令和7年7月下旬(予定)
- 事業実施期間:交付決定日から10か月
あなたはものづくり補助金の対象?Yes/Noで簡易対象チェック
まずは簡単に、あなたがものづくり補助金の対象かどうかをチェックしてみましょう。
以下の質問に答えるだけで、すぐに確認できます。
- Q1
- 日本国内に本社および、補助事業の実施場所(事業所・工場・店舗など)がありますか?
ものづくり補助金の採択率
気になるものづくり補助金の採択率を見てみましょう。
上記のグラフには16次公募までのデータしかありませんが、最新の情報をお伝えします。
現在、18次公募までの採択結果が発表されています。
17次・18次公募の採択率
- 17次公募(省力化枠のみ)
- 申請件数:629件
- 採択件数:185件
- 採択率:29.4%
- 18次公募(枠別の採択率)
- 省力化枠:34.1%
- 製品・サービス高付加価値化枠:36.4%
17次・18次公募では、採択率がやや低下しています。
ただ、19次公募では国の予算枠が変わり、申請枠も以前の形式に近い形へに戻るので、採択率はやや改善する可能性があります。
それでも、過去の水準を見てみると採択率は50%~60%程度。つまり、応募者の約半数は不採択となる狭き門になっています。
ものづくり補助金の難易度
ものづくり補助金はもともと人気のある補助金です。
入念な計画を立てて申請する事業者が多く、競争レベルも高いのが特徴です。
また、先ほどの採択率や、審査基準の厳しさ、事業計画の質によっても採否が大きく左右される点を考えると、補助金の難易度は高いと言えるでしょう。
次のパートでご紹介する申請準備のコツも参考に、入念な準備を行い、万全の状態で申請に臨んでください。
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツ7選
補助金の採択を狙うのなら、申請準備にも戦略が必要です。
このパートでは、ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツ7選をご紹介します。
順番に確認してみてくださいね。
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツ7選
- スケジュールで絶対出遅れない!
- 最高の補助金計画を考える
- 審査項目をよく知る
- 採択レベルの事業計画書をつくる
- 加点を取りこぼさない
- 必要書類の不備撲滅
- 信頼できる専門家を味方につける
基本を丁寧に行う。これこそが採択への近道です。
1つずつ解説します。
スケジュールで絶対出遅れない!
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツの1つ目は、スケジュールで絶対出遅れないことです。
毎申請回、必ず申請の1~2週間前くらいにご相談に来られる方がいらっしゃいますが、それでは間に合いません。
ものづくり補助金の申請準備には十分な時間が必要です。
実は最も時間がかかるのは、皆さんご自身が計画を固める段階です。計画はほぼ考えてあると思っていても、専門家の視点で見たり、実際に事業計画書を作成しようとしたときに、「計画がまだ具体的に決まっていない」ことに気づく方が多いです。
ものづくり補助金の審査では「ここまで決まっていれば、明日からすぐに動き出せる」というレベルの緻密な計画が求められます。そのレベルまで計画を練り上げ、社内体制を検討し、協力会社と調整する時間が必要です。
融資を受ける場合は、あらかじめ銀行への相談(申請に確認書が必要)も必要です。事業計画書の作成、膨大な提出書類の準備なども必要になります。
専門家に相談するなら、少なくとも申請の1か月前には準備を始めておく必要があるでしょう。
点数アップが狙える「加点対策」もする場合には、さらに1か月程度の余裕が必要です。経営革新計画の承認など、事前に計画を作成し、申請・承認を受ける必要があるものもあります。
この点を甘く考えて、申請の1~2週間前から、十分に検討されていない計画や戦略性に欠ける事業計画書、加点対策なし、慌てて準備した申請書類で臨んでも、採択される可能性は限りなく低いです。
申請サポートの現場で多くの事業者様を見ていると、余裕を持って準備を始めるか、十分な調査・検討なしに直前に準備を始めるかで、採択可能性に大きな差が出ると感じますね。
最高の補助金計画を考える
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツの2つ目は、最高の補助金計画を考えることです。
どれだけ小手先のテクニックを駆使しても、計画自体がイマイチでは意味がありません。
採択されるのは、自社の将来を見据えた緻密で実現可能な計画だけです。
補助金の入金までの資金繰りや、融資・節税対策も含め、事業の成長や継続にとって最良な計画かを徹底的に検討する必要があります。
「すぐに実行できるレベルまで具体化された計画」であることも重要です。
「補助金が取れたら考えよう」という計画では、その甘さを見抜かれてしまいます。将来の方向性や目標を明確にし、確実に実行するためのスケジュールや実行体制を整えましょう。
貴社の未来を左右する重要な計画です。「これ以上ない」と思えるほど本気で練り上げましょう。
審査項目を徹底理解する
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツの3つ目は、審査項目を徹底理解することです。
審査を突破するには、まず相手の見るポイントを知ることが重要です。
ものづくり補助金は2025年の第19次公募から審査基準が変化しました。第19次公募では、以下の項目が審査基準として示されていますね。
第19次公募の審査基準
- 補助事業の適格性
- 経営力
- 事業性
- 実現可能性
- 政策面
- 大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性(大幅賃上げ特例適用申請者のみ)
- 加点項目
とくに「経営力」という指標が特徴的ですね。
事業の成功に向けた経営目標と戦略の明確さが求められます。社内外の状況を適切に分析し、補助金を活用する事業が、会社全体の成長にどうつながるのかが評価されますね。
自社の計画は審査ポイントを十分に考慮できているか、事業計画書にわかりやすく反映されているか。しっかり確認しましょう。
ものづくり補助金の審査項目は公募要領に記載されています。必ず目を通しておきましょう!
審査を突破する事業計画書をつくる
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツの4つ目は、審査を突破する事業計画書をつくることです。
ものづくり補助金の採択には、審査員が重視するポイントを押さえ、的確に情報を伝える事業計画書が必要です。
記載ルールを守り、審査ポイントが一目でわかるように整理しながら作成しましょう。
どれだけ優れた計画でも、その価値が審査員に伝わらなければ採択は難しいです。
事業計画書の添削をしていると、伝えるべき内容の選定ミスや表現の問題で、計画の良さが十分に伝わっていないケースをよく見かけます。
ご自身では分かりやすく書けているつもりでも、あなたの会社を知らない第三者から見れば、意図が伝わらないこともあります。
専門家のアドバイスを受けるなど、第三者の視点を取り入れながら、審査を意識した事業計画書を作成しましょう。
加点を取りこぼさない
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツの5つ目は、加点項目を取りこぼさないことです。
ものづくり補助金は競争が激しいです。多くの申請者が加点を取るために入念に準備をしています。
審査する側もしっかり準備された計画を採択したいと考えるのは当然です。確実に採択を狙うなら、可能な限り加点を獲得し、プラスαの点数を積み上げましょう。
加点対象になる「経営革新計画」や「事業継続力強化計画」などは、書類の作成・提出・承認に時間がかかります。補助金の申請締切の少なくとも2か月前には準備を始めていないと、加点として認められない可能性があります。
実際に申請をサポートする立場から見ると、加点対策を意識しているか、丁寧に準備ができているかで採択の結果はすでに決まっていると感じることもあります。
加点を知らず、直前になって焦り、不十分な準備で申請して失敗することのないよう、早めに対策を進めてください。
必要書類の不備撲滅
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツの6つ目は、必要書類の不備をなくすことです。
書類不備が原因で採択を逃すのは、もったいないです。
申請をサポートをしていると、提出書類の内容を精査せず、なんとなく“それっぽい”書類を用意するだけの事業者の方をお見掛けします。
単に必要書類を揃えるだけでなく、審査基準を満たしているか、必要な記載や体裁が整っているか、内容に不備がないかをしっかり確認することが大切です。
公募要領には「添付書類」について詳しく記載されています。書類の不足や記入ミスがないか、公募要領と照らし合わせながら慎重にチェックしましょう。
ものづくり補助金では、採択前だけでなく、採択後も膨大な書類提出が求められます。
しっかり確認しないで準備をするようだと、後々手続きが滞り、確実に大きな負担が生じます。申請前から準備はしっかりするよう意識しておきましょう。
信頼できる専門家を味方につける
ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツの7つ目は、信頼できる専門家を味方につけることです。
申請支援の現場で感じていることですが、審査基準の厳しさ、事業計画書作成の難易度、膨大な提出書類、前倒しでの加点対策、さらには銀行や協力会社との調整などを考えると、ものづくり補助金のハードルはとても高いと感じています。
満を持して、自社の未来を左右する計画を提出する方も多いことでしょう。
もし自社だけでの申請が難しいと感じたり、より万全な計画で臨みたいと考えるなら、実績のある専門家に相談するのも一つの方法です。
信頼できる専門家であれば、貴社に寄り添い、最適な解決策や方向性を示してくれるはずです。結果として、採択率の向上にもつながるでしょう。
私のまわりでも実力のある専門家はすぐに依頼が埋まることが多いです。早めに相談することをおすすめします。
以上、ものづくり補助金の採択をつかむ完璧な申請準備のコツ7選をご紹介しました。

まとめ:ものづくり補助金の採択攻略法
ここまで、200件以上の補助金の申請支援ノウハウをもとに、ものづくり補助金の採択攻略法ついてお伝えしてきました。
ものづくり補助金は2025年も募集が開始され、現在、第19次公募(令和7年4月25日締切)が進行中です。
公募要領で制度をよく理解し、丁寧に申請準備を進めましょう。
補助金は投資後、後からもらえるお金です。
入金までの資金繰りや収益計画を深く考えることもお忘れなく。
みなさまがもづくり補助金に採択され、事業をますます成長させていかれることを心から応援しています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。