
このような疑問にお答えします。
ものづくり補助金は、機械設備やシステム等の設備投資を支援してくれる補助金です。
人気のある補助金ですが、審査があり、誰でも採択される訳ではありません。
・どんな設備投資が採択されるか知りたい
・自社の設備投資は採択可能性があるか知っておきたい
そのようにお考えの方もいらっしゃることでしょう。
そこで、本記事では、ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の特徴をお伝えします。
この記事を書いている私は、企業信用調査会社(株)東京商工リサーチで7,000社以上を調査した元・調査員です。現在は企業審査のプロフェッショナルとして、融資や補助金の審査突破をサポートしています。
200件以上の補助金申請サポートから導き出した採択可能性を見極める方法も解説しました。
ぜひ最後までお読みください。
ものづくり補助金の19次公募スケジュール
- 申請受付開始:令和7年4月11日(金)17:00
- 受付締切:令和7年4月25日(金)17:00
ものづくり補助金の概要
ものづくり補助金は、生産性向上や持続的な賃上げに向けて行う「革新的な新製品・新サービスの開発に必要な設備投資」や「海外需要開拓に必要な設備投資」を支援する制度です。
働き方改革、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入など、近年は新しい制度が開始されたり、変更されながら運用されています。
このような制度に対応していくために、生産性向上や持続的な賃上げに取り組む中小企業等を支援しようとしているのが、ものづくり補助金です。
機械装置・システム構築費をはじめ、幅広い経費が対象になります。パンフレットを確認しておきましょう。

出典:中小企業庁
対象者・対象経費・補助金額・補助率
申請枠 | 製品・サービス高付加価値化枠、グローバル枠 |
補助対象要件 | ①付加価値額 年平均成長率+3.0%以上増加 ②給与支給総額 年平均成長率+2.0%以上増加 ③事業場内最低賃金 地域別最低賃金+30円以上 ④一般事業主行動計画を公表等 など ※申請枠により追加要件あり |
対象経費 | 機械装置・システム費構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用料、原材料費、外注費、知的財産権関連経費、(海外旅費、通訳・翻訳料、広告宣伝・販売促進費)※( )はグローバル枠のみ |
補助上限額 | ■製品・サービス高付加価値化枠 従業員数: 5人以下:750万円 6~20人:1,000万円 21~50人:1,500万円 51人以上:2,500万円 ■グローバル枠 3,000万円 |
補助率 | 1/2・2/3 |
ものづくり補助金の難易度と採択のメリット
下記の表はものづくり補助金の16次公募までの応募者数、採択者数、採択率です。
上記のグラフには16次公募までのデータしかありませんが、現在は17次、18次公募も採択結果が発表されています。
17次・18次公募の採択率
- 17次公募(省力化枠のみ)
- 申請件数:629件
- 採択件数:185件
- 採択率:29.4%
- 18次公募(枠別の採択率)
- 省力化枠:34.1%
- 製品・サービス高付加価値化枠:36.4%
ものづくり補助金の採択率は過去の推移から見るとおおむね50〜60%ほど。17次・18次公募では、採択率がやや低下しています。
申請者の2社に1社、もしくは3社に2社が不採択になる狭き門です。
採択されるには、入念な準備が必要ですね。
大変に思えますが、対象経費の幅広さや補助金額など、メリットも大きいです。それゆえとても人気があります。
補助金のメリットは以下の記事でお伝えしています。お読みいただいて、補助金申請に挑戦するかの参考にしてください。
-
補助金獲得のメリットを徹底解説!補助金を取る会社に起こる7つの魔法
200件以上の補助金申請支援のノウハウから導き出した「補助金のメリット」をお伝えする記事。お金をもらう以上の補助金メリットを徹底解説。知らないと損する「真のメリット」もご紹介しています。
続きを見る
▶︎補助金を獲得するメリットとは?|補助金を取る会社に起こる7つの魔法
ものづくり補助金の対象にならない設備投資
ものづくり補助金の対象外になる設備投資では、申請しても採択されません。
知らずに申請して不採択となるケースも見られるので、事前にしっかり確認しましょう。
単なる設備更新では対象外
ものづくり補助金は、「革新的な新製品・新サービスの開発」や「海外需要開拓」に必要な設備投資を支援する制度です。
そのため、以下のような設備投資は対象になりません。
- ただの設備更新・入れ替え
- 大きな効果が見込めない設備投資
- 戦略や工夫のない設備投資
「古い設備を新しくするために補助金を使いたい」という相談を受けることがありますが、単なる入れ替えでは採択されません。
この後ご紹介する項目も参考にしながら、戦略を立てましょう。
内容が不十分な設備投資
ものづくり補助金は人気が高い補助金です。多くの企業が応募するため、審査を通過できるのは優れた計画のみです。
- 「もっと工夫できるのでは?」
- 「まだまだ改良が必要では?」
- 「本当に実現可能なのか?」
- 「他社の計画の方が優れているのでは?」
このように思われる計画では、採択の可能性は低くなります。
補助金を活用するなら、「どのように成果を高めるか」「どんな工夫を加えられるか」といった視点を持つことが大切です。
良い設備投資計画を立てることは、補助金の採択だけでなく、あなたの会社の事業成長にもつながります。
例えば、生産効率が上がる、競合に打ち勝つ、商品・サービスの価値が高まる、顧客の幅が広がるなど。会社の将来のために、設備投資で考えるべきことがあるはずです。
しっかりと計画を練りましょう。
対象外の事業に関する設備投資
ものづくり補助金の公募要領には、補助対象外となる事業が明記されています。
例えば、以下のような事業は対象外です。
- 事業の主な課題解決を外部に外注・委託する事業
- 試作品開発の主要部分を外部に委託し、自社では企画のみを行う事業
- 実質的に労働を伴わない事業
- 資産運用的な性格の強い事業
[/st-mybox]
このような事業のために設備投資を行っても補助対象にはなりません。
[st-kaiwa-7893r]公募要領は必ず確認しましょう。[/st-kaiwa-7893]
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資
さて、本記事の本題です。
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資とはどのようなものか、その特徴をご紹介します。
成長感満載の設備投資
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の1つ目は、成長感に満ち溢れた設備投資です。
ものづくり補助金は、設備投資で事業の成長や付加価値の向上が見込めるかどうかが重要なポイントになります。
ですので、新たな市場開拓や生産性向上につながる設備投資を計画している場合は、補助金の活用を検討してみるとよいでしょう。
強みあふれる設備投資
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の2つ目は、自社の強みが活かせる設備投資です。
強みを活かして経営課題を解決し、ライバルにも打ち勝つことができる設備投資であれば、 補助金の審査においても高く評価されるでしょう。
地域に貢献する設備投資
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の3つ目は、地域に貢献する設備投資です。
国としても地域経済の活性化を重要視していますから、地域貢献のために頑張る企業を積極的に支援したいという考えがあります。
以下のような設備投資は、補助金審査においてプラスに評価されやすいです。
- 地元産の材料やサービスを活用する
- 地域に人を呼び込む事業を展開する
- 地域産業と連携して新たなビジネスを生み出す
- 地域で新しい雇用を生み出す など
環境の変化を捉えた設備投資
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の4つ目は、環境の変化をうまくとらえた設備投資です。
市場の変化や社会の課題など、取り巻く環境の変化に対応して今後の成長が期待できる
このようにプラスに思ってもらえるからですね。
単なる設備投資ではなく、戦略を持ってする設備投資だという点も高評価になります。
高度な技術を活用する設備投資
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の5つ目は、高度な技術を活用する設備投資です。
- 先端的なデジタル技術
- 環境負荷を低減する技術
- 生産性や効率性を向上させる技術
- 社会課題を解決する技術
- 国のイノベーション政策を牽引する技術
- 新しいビジネスモデルを生み出す技術
該当する技術があれば、その有用性と期待される効果が補助金申請で強力な武器になります。
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の特徴をまとめます。
ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の特徴
- 成長感満載の設備投資
- 強みあふれる設備投資
- 地域に貢献する設備投資
- 環境の変化を捉えた設備投資
- 高度な技術を活用する設備投資

ものづくり補助金では製造業以外も採択される
「ものづくり」と聞くと製造業だけが対象と思われがちですが、実はそれ以外の業種も対象になります。
ものづくり補助金の公式サイトで公開されている採択データを見ると、建設業、卸売・小売業、情報通信業、サービス業など、さまざまな業種の事業者が採択されています。
「製造業ではないから」と諦める必要はありません。自信を持って申請しましょう!
小さな会社も採択される!
「うちのような小さな会社でも採択されますか?」
このようなご質問をよくいただきます。
結論から言うと、「会社が小さいから採択されない」ということはありません。
ものづくり補助金の公式サイトで公開されているデータからもわかるように、小規模な企業でも十分に採択されています。
データを見ると、従業員5名以下の企業が最も多く採択されていることがわかりますね。
「小さい会社だから無理」と諦めるのはもったいないです。
ぜひ、思い切って補助金申請に挑戦しましょう!
自社の設備投資の採択可能性を見極める方法
補助金の申請には時間も労力もかかります。
「採択される可能性が低いなら申請をやめよう」と考える方もいるのではないでしょうか?
事前に採択可能性をある程度把握できれば、申請すべきかどうかの判断もしやすくなります。
そこで、ものづくり補助金の採択可能性を見極める方法として、次の3つをご紹介します。
- 公募要領の審査項目を確認する
- 採択事例のチェック
- わからないことは専門家へ
それぞれ詳しく説明します。
公募要領の審査項目を確認する
補助金の採択可能性を見極める方法の1つ目は、公募要領の審査項目を確認することです。
公募要領には、「審査で重視されるポイント」がはっきりに示されています。
つまり、これらのポイントを満たす投資計画であれば、採択される可能性も高くなります。
補助金の採択可能性を知りたい方は、必ず事前に審査項目をチェックしましょう。
採択事例のチェック
補助金の採択可能性を見極める方法の2つ目は、採択事例を確認することです。
採択事例を見ると、どのような設備投資計画が採択されやすいのかが分かります。
「どの程度しっかり計画を立てる必要があるのか」という、採択基準のレベル感も把握できるでしょう。
採択事例は、ものづくり補助金の総合サイトで「成功事例」として公開されています。
わからないことは専門家へ
補助金の採択可能性を見極める方法の3つ目は、専門家に相談することです。
「公募要領を読んだけれど、難しくてよくわからない…」
「採択事例を見たものの、どれが参考になるのか判断できない…」
「自社の設備投資に似た事例が見つからない…」
このような場合は、専門家に相談するのも一つの方法です。
信頼できる専門家なら、貴社の設備投資計画が採択される可能性を的確に見極め、適切なアドバイスをしてくれるはずですよ。

まとめ:ものづくり補助金で採択される設備投資の見極め方
ここまで、ものづくり補助金で採択されやすい設備投資の特徴をお伝えしました。
みなさまがお考えの設備投資は、採択されそうでしょうか?
「早速、補助金申請の準備に取り掛かろう!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
最後に1つだけお伝えします。
ものづくり補助金はとても人気があり、審査も厳しいです。
「これは素晴らしい」と思える計画でも、厳しい審査や高い競争率により採択されないことがあります。
どうぞみなさまも、自社にとって最良の事業計画を深く考え、スケジュールに余裕を持って丁寧に準備を進めてください。
みなさまが補助金で採択され、事業をますます発展させていかれることを心から応援しています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。